Menu
(0)

Search

アルフォンソ・キュアロン監督『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』前後の作品解説 ─ 青春映画から半自伝作まで

アルフォンソ・キュアロン
Photo by Bruno Chatelin https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Alfonso_Cuar%C3%B3n,_President_jury_Venezia_72_(25805089406).jpg

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)の監督を務めたのは、『ゼロ・グラビティ』(2013)『ROMA/ローマ』(2018)などで知られる巨匠アルフォンソ・キュアロン

元々、クリス・コロンバス監督の起用が予定されていた『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』だが、前監督の降板によりアルフォンソ・キュアロンが就任。スティーヴン・スピルバーグなど錚々たる監督が候補に挙がる中からの大抜擢だった。

本記事では、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の監督に起用されるきっかけとなった青春映画を含め、世界中の映画賞を総なめにした計4作品を厳選して紹介したい。

アルフォンソ・キュアロン
Photo by Gage Skidmore https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Alfonso_Cuar%C3%B3n.jpg | Remixed by THE RIVER

『天国の口、終りの楽園。』(2001)

『天国の口、終りの楽園。』(ナド・エンタテイメント)
『天国の口、終りの楽園。』(ナド・エンタテイメント)

ヴェネツィア国際映画祭で脚本賞、アカデミー脚本賞に選出されるなど、数々の映画賞に輝き各国で絶賛を浴びた青春映画。『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の監督に起用されたきっかけの作品であることにも注目だ。

高校を卒業したばかりの仲良し二人組の頭の中は、性欲を満たすことのみ。しかし、肝心の互いの恋人たちは旅行に出てしまった為、退屈な日々を過ごしていた。そんなある日、二人は親戚の結婚式で年上で美人な人妻と出会う。彼女を誘う為に「天国の口」という存在もしない海岸の作り話を持ち掛けるが、関心を持たれなかった。しかし数日後、夫の浮気が発覚して落ち込む彼女の方から、「天国の口」に連れていくように頼まれて、三人の果てしない旅が始まる……。

主役の二人組を演じたのは、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)「ナルコス:メキシコ編」(2018-)などのディエゴ・ルナ、『ノー・エスケープ 自由への国境』(2015)『エマ、愛の罠』(2019)などのガエル・ガルシア・ベルナル。その他の共演者には、『パンズ・ラビリンス』(2006)のマリベル・ベルドゥなどが名を連ねている。

『トゥモロー・ワールド』(2006)

『トゥモロー・ワールド』(ポニーキャニオン)
『トゥモロー・ワールド』(ポニーキャニオン)

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の次回作としてアルフォンソ・キュアロン監督が手掛けた、作家P・D・ジェイムズによる小説『人類の子供たち』(早川書房)を原作にしたSF映画。斬新な映像演出や心揺さぶる長回しで圧倒的な状況下を描いたことが高く評価されて、ヴェネツィア国際映画祭などをはじめ世界中の映画祭で絶賛の嵐となった。監督の地位を不動のものにした衝撃作だ。

西暦2027年、世界から人類繁殖機能が喪失してしまい、地球は滅亡の危機に瀕していた。世界各国が内戦や反乱によって滅びていく中、唯一政府が機能していた英国でさえも、日々亡命者が相次ぎ治安が悪化してしまっていたのだ。未曾有の異常事態が続く中、人類の未来はおろか自分の将来にすら興味がなかったような一人の男が、人類を救う鍵を握る少女と出会い……。

主演を務めたのは、『シン・シティ』(2005)『ジェミニマン』(2019)などで知られるクライヴ・オーウェン。その他の出演者には、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン、キウェテル・イジョフォー、チャーリー・ハナムなど豪華俳優陣が集結した。撮影監督は、『ゼロ・グラビティ』(2013)『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014)『レヴェナント: 蘇えりし者』(2015)にて、史上初の三年連続アカデミー撮影賞の快挙を成し遂げたエマニュエル・ルベツキだ。

『ゼロ・グラビティ』(2013)

ヴェネツィア国際映画祭のオープニングを飾り、アカデミー賞では最多7部門に輝いた極限のSF映画。本作はアルフォンソ・キュアロンが監督し、実の息子であるホナス・キュアロンと脚本を共同執筆した。CGが極端に排除されて製作されているにも拘わらず、言葉通り宇宙空間に吹き飛ばされたかのような、圧倒的な臨場感を観客に与えた渾身の一作だ。

Writer

Minami
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly