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新種のヘビ、ハリソン・フォードにちなんで命名される ─ 「どうして子どもを怖がらせる生き物ばかり」

ハリソン・フォード
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/33374885042

『インディ・ジョーンズ』シリーズで知られるハリソン・フォードの影響力はスクリーンを超えて、サイエンスの領域にまで到達した。ペルーのアンデス山脈で発見されたヘビの新種が、ハリソンにちなんで“Tachymenoides harrisonfordi”と命名されたことが、爬虫両生類学のジャーナル誌「Salamandra」に掲載されている。

コルブリダエ科と呼ばれるヘビ属に分類されるTachymenoides harrisonfordiの体長は16インチ(約40.6センチメートル)。薄い黄土色の皮膚には不揃いの黒縁模様が点在しており、黒い腹部、銅色の虹彩と黒い筋状の瞳孔が特徴だ。2022年にペルーの保護区であるオティスイ国立公園の沼で日光浴しているところをペルーと米国の研究者チームが発見した。

ハリソンは、トップ俳優としてはもちろんのこと、環境活動を広める国際環境NGOコンサベーション-インターナショナルにて副委員長を務めた環境活動家としての顔も持つ。研究者チームはハリソンの何十年にも渡る環境方面への貢献を讃えるべく、新種のヘビをハリソンにちなんで命名した。

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実はハリソンの名前が生物の名前に用いられるのはこれが初めてではなく、“Pheidole harrisonfordi“という名の蟻、“Calponia harrisonfordi”という名の蜘蛛と、すでに先例がある。ハリソンはこの件について「科学者たちは生き物を名付けるのに私の名前を取り続けていますが、いつも子どもを怖がらせる生き物なんですよね。理解できませんよ。私は余暇の時間をクロスステッチ刺繡に費やしているのに。バジルの苗が夜を怖がらないように子守歌を歌っているというのに」とおどけてみせている。とはいえ、動物の新種が自分の名にちなんでいるのは紛れもなく名誉なこと。ハリソンも、この度の発見を大いに讃えている。

「冗談抜きで、この発見には自分がちっぽけな存在であると思い知らされます。野生の世界には学ぶべきものがまだまだ存在すること、そして人間がとてつもなく広大な生物圏のほんの小さな一部であることを気づかせてくれるものとなりました。この惑星上では、全ての宿命は絡み合っていて、まさに今、100万もの種が忘れ去られていく危機に立たされています。私たちには自然との壊れ行く関係を修復し、生命を維持する場所を守る、存続に関する使命があるのです。」

ところで、『インディ・ジョーンズ』でハリソンが演じたインディアナ・ジョーンズは生まれつき大のヘビ嫌いという設定だ。シリーズ第1作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981)で、魂の井戸で何千匹ものヘビに囲まれて「ヘビ…何でヘビなんだ?」と驚愕するのはシリーズにおける名シーンの1つ。ヘビ嫌いのインディを演じたハリソンにちなんで新種のヘビが命名されるというのは、ユーモアに溢れるハリソンらしいエピソードと言えるかもしれない。

Source:Salamandra,The Hollywood Repoerter

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Yuka ShingaiYuka Shingai

携帯向け音楽配信事業にて社内SE、マーケティング業務に従事した後、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。 映画とお酒と化粧品が好き。日課のオンライン英会話でもしょっちゅう映画の話をしています。

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