『バービー』監督、批判されたGG賞司会のジョークに反応「間違ってはいない」

2024年(第81回)ゴールデングローブ賞授賞式で、司会を務めたスタンダップ・コメディアンのジョー・コイが映画『バービー』を揶揄するジョークで顰蹙を買ったことについて、『バービー』監督のグレタ・ガーウィグが反応を語った。
この授賞式でコイは、バービーについて「巨乳のプラスチック人形が原作だ」などとジョークに。米TIMEはこれを「つまらない」と切り捨て、「映画が直面した根本的な性差別を、無意識のうちに浮き彫りにした」と批判していた。
授賞式後に英ラジオ番組に出演したガーウィグ監督は、コイのジョークについて振られると、笑いながらも「彼は間違っていないですね。彼女は初めて大量生産されたオッパイのある人形だから、彼は正しいですよ」と話している。
実際の音声を聞く限りでは、ガーウィグがこのジョークにとりわけ腹を立てている様子も感じられないが、一方で彼女はジョークへの反応は程々にして、映画のコンセプトの振り返りへと話題を進めている。
「この映画の企画は、それこそプラスチック人形を題材にしているからこそ、珍しいものになったのだと思います。バービーはその構造上、キャラクター性もなければストーリー性もない。投影されるためにそこにいる存在です。ルース・ハンドラー(バービー人形の生みの親)は、自分の娘が赤ん坊の人形で遊んでいるのを見たとき、“娘は母親役になりきっているわけではなく、大人の女性役に成り切っている”ということに気づいたことがキッカケです。」
『バービー』は2023年最大の興行収入成績を上げた記録的ヒット作となり、ゴールデングローブ賞では映画的・興行的達成賞を受賞した。
授賞式で司会を務めたコイは、当日披露したジョークの数々が顰蹙を買い、批判にさらされている。賞の翌朝に出演した番組では「辛くなかったといえば、嘘になります」との胸中を吐露した。
一方、ウーピー・ゴールドバーグはコメディアン同業者として「司会業は残酷。未経験でいきなり駆り出されたら、上手く行く時もあればそうでない時もあるものでしょう」「ジョー・コイのことは大好きで、面白くていつも大笑いしています」と擁護した。