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【ゆるレポート】『ジブリの大博覧会 ~ナウシカから最新作「レッドタートル」まで~』に行ってみた!

7月7日から六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内スカイギャラリーで開催されている『ジブリの大博覧会 ~ナウシカから最新作「レッドタートル」まで~』に行ってみた。開催直前にチケット値下げを断行するなど、話題に事欠かなかった本展。いったいどんな展覧会になっているのだろうか?

『ジブリの大博覧会』とは?

スタジオジブリの設立から30年間。最新作『レッドタートル ある島の物語』(9月17日公開)までの作品制作の歩みをたどる展覧会。広告制作物を中心に、膨大な資料やポスター、販促グッズなどを所狭しと展示する他、最新作『レッドタートル』にまつわる部屋、実際に入ることができるネコバス、東京の絶景を背景に浮かぶ『空とぶ機械達』、鈴木敏夫プロデューサーのデスクの再現など、アイデアに溢れた内容になっている。

『レッドタートル ある島の物語』にまつわる部屋

9月に公開予定の『レッドタートル ある島の物語』は、スタジオジブリがオランダ人アニメーション作家マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットに監督をオファーしてプロデュースした新作だ。無人島に流れついた男を描いた作品で、キャッチコピーはどこから来たのか どこへ行くのか いのちは?』。

このキャッチコピーは画家ゴーギャンの代表作『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』をもじったものだが、この部屋に足を踏み入れて最初に我々を出迎えるのは、この絵画(レプリカ)だ。その他、白隠慧鶴の『達磨図』などの展示が続き、作品のテーマがなんとなく浮かび上がる。谷川俊太郎の詩を抜けると、いよいよ本作の原画や企画意図などの展示が続き、新作への期待感が高まる。

トトロがお出迎え!その後に続く膨大な資料たち

とりあえずトトロにアガるテンション

次はいよいよジブリの膨大な資料たちが待ち受けるメインゾーン。お出迎えしてくれるのは、バーカウンターの中に鎮座するトトロだ。六本木ヒルズの展望台スペースは建物をぐるりとする円状の構造になっているためか、展示パネルの立て方がやや歪。混雑すると人が溜まるスペースになるかもしれない(映像も流れているので)。

見回す限りポスター!

トトロを横目に進んでいくと、そこには膨大な数のポスターが!!歴代のジブリ作品の各種ポスターが天井まで所狭しと貼られている。原画も添えながら、あらゆるバージョンのポスターがずらり。ジブリファンならば何時間でも過ごせてしまいそうな大迫力スペースだ。

こんなに大量の新聞広告見たことない

ポスターの部屋の先は、広告の部屋。交通広告・新聞広告・TVスポットに至るまで、歴代作品の広告枠がもの凄い数貼られている。ロングランした作品になればなるほど広告掲出のタイミングも増えるので、各作品毎の広告量の差や、そのときどきの時代感が窺えるのも楽しい。そして何よりも、ここまで綺麗に保管されていたことが凄い!

本展覧会最大の目玉!宣伝資料たち

次にお目見えするのは宣伝の部屋。筆者としては、この部屋が1番面白かった!宣伝計画にまつわる文字資料が展開しているのだが、書いてある内容が濃い!これぞまさに生きた資料だ。特に、『もののけ姫』のキャッチコピーに関しての、鈴木敏夫プロデューサーと糸井重里の往復書簡は圧巻。感覚的な部分を、ありとあらゆる言葉を用いて懸命に伝えようとするジブリ側の熱意。そして、それに必死で応えようとする糸井重里の根性(と、すり減らされていく神経……)。来場者たちは皆、壁の前で熱中して読み込んでいた。

また、企画書や宣伝計画書も数多く展示されているのだが、そのどれもがレポート用紙数枚程度。それでも、十分な熱量を発している。パワポで企画書や提案書を綺麗に作ることの無意味さを痛感した。

鈴木プロデューサーのデスクを再現

おもむろに登場する雑然としたデスクは、鈴木敏夫プロデューサーのものの再現。まあここは、ジブリ社内の空気を感じられるというところか。

空間を埋め尽くす販促グッズに垂涎

その後に広がるスペースには、立体物や記念品から細かいグッズに至るまで、歴代作品の販促(宣伝)グッズの数々が。マニアだったらうっかり手が伸びてしまいそうな充実度だ。ここにも宣伝計画書などが展示されているので、壁にいたるまで目を凝らして見る必要あり!

スタジオジブリの部屋

次は、スタジオジブリのメンバーや、社員旅行のしおりなど、スタジオジブリという会社の歴史が窺える部屋。ひとつの会社の、ある意味プライベートな部分が展示されているということに何だか妙な感じがしたが、この雰囲気の中からあれだけの作品が生み出されてきたんだなあと、感慨深くなること間違いなし。もちろん、関係者だったら泣けるだろう。なお、しれっとオスカー像が展示されているので見逃さないように。

出たー!!ネコバス!!!

展示スペースを抜けると、ネコバスがいる。もちろん、絶好の撮影スポットだ。中に入ることもできるし、乱暴にしなければ触ってもOK!筆者が行ったときはそこまで混雑していなかったので順番待ちもできておらず、皆お行儀よく中に入ったり記念撮影したりしていた。

なお、筆者の同行者は生後7か月の娘を連れていたので、瞬間的にその場のアイドルと化していた。

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最後は圧巻の『空飛ぶ機械達』

最後は、『空飛ぶ機械達』だ。『天空の城ラピュタ』などに顕著な”空への憧れ”を表現した特別企画で、東京を一望できるガラス張りのスペースの中央には、動く『巨大な船』の模型。その周囲には無数の空飛ぶ機械たちがひしめき合っている。様々なアングルから撮影したくなるし、昼間に見たら今度は夜景をバックに見たくなる。それくらい魅力的な空間だ。思わず「わあっ!」と声が出てしまうこと間違いなし。

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物販コーナーも超充実

展示スペースを抜けるとエスカレーターへ誘導され、ひとつ下のフロアへ。そこには物販スペースが広がっている。すっかり上がりきったテンションでこんな空間に入れられたら、あれこれ買ってしまうのが人間というものだろう。展覧会限定グッズもあるし、一定の金額以上を買えばオリジナルの紙袋に入れてもらえたりするので、ここは是非とも奮発してもらいたい。

隣接するカフェではオリジナルメニューも

展示スペースに隣接する「Museum Cafe & Restaurant THE SUN & THE MOON」のカフェエリア「THE SUN」では、展覧会オリジナルメニューが楽しめるらしい。筆者は残念ながら試さなかったのだが、まっくろバーガーや記念パフェなど、面白そうなメニューが色々とあるようなので、トライしてみていただきたい。

開催は9月11日まで。お見逃しなく!

『ジブリの大博覧会』の開催期間は9月11日まで。休館日はないものの、かなりの混雑が予想されるので、個人的には暗くなってから行くのがオススメだ。

【開催概要】

ジブリの大博覧会〜ナウシカから最新作「レッドタートル」まで〜
開催期間:2016年7月7日(木)〜9月11日(日)
時間:10:00〜22:00(最終入場 21:30)
※営業時間は今後変更になる可能性あり。
会場:六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内スカイギャラリー
企画制作協力:スタジオジブリ、三鷹の森ジブリ美術館
入場料:一般 1,800円、高校・大学生 1,200円、4歳〜中学生 600円、シニア(65歳以上) 1,500円
※6月23日より上記価格に変更。変更前の前売り券購入者には、500円返金。返金は、会場のチケットカウンターで実施。当日、前売り券を持っていない場合は返金不可。
※入場日時限定前売券(平日限定券、アフター6券)をお持ちのお客様の入場可能日時は変更はなし。
※前売券はローソンチケットで購入可能。

公式サイト:http://www.roppongihills.com/tcv/jp/ghibli-expo/

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umisodachi

ホラー以外はなんでも観る分析好きです。元イベントプロデューサー(ミュージカル・美術展など)。