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【レビュー】最高のサマームービー『ゴースト・バスターズ』4つの魅力とは

「ゴースト・バスターズ」って?

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http://www.comingsoon.net/movies/news/618823-animated-ghostbusters-film-in-development-at-sony

みなさんこのロゴマークをご覧になったことはあるでしょうか。1984年に公開されたSFアクションコメディ「ゴースト・バスターズ」のシンボルです。この映画ではビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミスの3人が超常現象を研究する科学者を演じ、彼らの面白おかしいやり取りと怖くてかわいいオバケたちの姿は人気を博しました。子どもから大人まで楽しめる本作はアメリカ国内だけでなく世界中で大ヒット。続編も作られたことは有名ですね。一部映画ファンの間では日本語字幕を担当した戸田奈津子氏による独特のことばのセンスがカルト的に支持されていたりします。

そんな名作「ゴースト・バスターズ」が誕生から32年の時を経て、2016年夏、復活したのです!今回は続編ではなく、基本設定を継承しつつキャストは一新した”リブート”という形になりました。日本でも8月19日から全国で公開となります。筆者はすでに先行上映期間に鑑賞済み!というわけでみなさんにリブート版「ゴースト・バスターズ」の魅力をお伝えしたいと思い、レビューをまとめました。ネタバレなしなので、ぜひ気軽にご覧ください。

「ゴースト・バスターズ」の斬新さとその魅力とは

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http://www.hdwallpapers.in/ghostbusters_2016-wallpapers.html

リブート版「ゴースト・バスターズ」はどこが新しく、楽しい作品となっているのか、特にオリジナル版の存在を念頭に置きながら、その素晴らしさを4つのポイントに分けてご紹介しようと思います。

1.オリジナルと男女逆転!可愛すぎる”おばさん”ゴースト・バスターズ

本作の主人公はコロンビア大学で心霊現象について研究を重ねる素粒子物理学者のエリン・ギルバート。彼女は学者としてのキャリアアップに燃えていたのですが、かつて旧友のアビーと書いた幽霊研究本の存在が明るみに出て大学側の知るところとなり、教授の職を解かれてしまいます。やがてエリンは、自らの研究を進めて幽霊の存在を証明するため、アビーとその友人のホルツマンと共に「ゴースト・バスターズ」を結成、パティとケヴィンもメンバーに迎えて、NYで多発する幽霊出現事件の真相を追うことになる...というのが主なあらすじ。

「ゴースト・バスターズ」のメンバーたちは上の写真を観てもらえばわかる通り、いかにもサエないおばさんたち。左から順にアビー(メリッサ・マッカーシー)、ホルツマン(ケイト・マッキノン)、エリン(クリステン・ウィグ)、パティ(レスリー・ジョーンズ)です。左の三人は科学者。いわゆるリケジョです。いちばん右のパティは途中から参加する地下鉄で受付をやっている女性。余談ですが、この配分はそのままオリジナル版と同じだったりします。演じるキャストはみんなアメリカではコメディの分野で活躍する人気女優です。しかし一部映画ファンの間でメリッサ・マッカーシーやクリステン・ウィグの名前が知られているとはいえ、日本における彼女たちの知名度はほぼ皆無でしょうね。

「ゴースト・バスターズ」の彼女たちの魅力を言葉で説明するのはなかなか難しいのですが…、ひとことで言い表せば「可愛い」です。おばさんだよ?とお思いの方も多いでしょう。しかし、嬉しいときは思いっきり喜びを表現し、興味のあることに全力で取り組み、大はしゃぎしながらオバケ研究をするさまはまるで少女をみているようです。無邪気で素直で、ちょっぴりお茶目な彼女たちのキャラクターに必ず魅了されることでしょう。とくにイケメンの前では急に口下手になるエリンとか、とにかく足癖が悪いホルツマンとか、例をあげたらキリがないんですが、4人のおばさんたちが愛おしく思えてくること請け合いです。

オフィスの受付を自ら志願するケヴィン(クリス・ヘムズワース)も癖がありすぎるぐらい強烈なキャラクター。自己スレスレの脳筋おバカっぷりを披露しています。覚悟しておいてください笑

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https://livelovecinema.wordpress.com/2016/05/04/meet-kevin-the-new-member-of-the-ghostbusters-team/

ところでオリジナル版をご覧になった方ならお気づきかと思いますが、オバケ駆除隊と受付の男女がリブート版では逆転しています。おかげで原作ファンからは男女差別的な批判も受け、ちょっとした問題にも発展しました。しかし、そんな反発もはねのける楽しい映画に仕上がっているのでご安心ください笑

2.ハイテンション&ハイテンポ!楽しすぎる会話劇に爆笑

なんとなくオリジナル版のマイナスイメージとして”テンポが遅い”部分は否めなかった「ゴースト・バスターズ」。しかし、むしろリブート版は早すぎるぐらいハイテンポ。導入部分のゴースト屋敷騒動から始まり、エリンの失職、ゴーストバスターズ結成までとても心地よいスピードで話が進みます。余計な部分は省いて観客に提示すべき部分だけを描きこむ。それでいて気になるほどの描写不足もさほどありません。そもそもゴーストが登場する時点でリアリティラインは底辺まで下げられているので、観客にディテールを気にさせる余地もないのです。

しかも物語を展開させつつ、その隙間はキャラクターの強烈な個性が生かされたハイテンションな会話劇で埋め尽くされます。全部のネタは拾いきれないぐらいたくさんの笑いを挟み込み、いろんな層の客を楽しませようという意図が感じられます。矢継ぎ早にギャグが繰り出され、ダレがちな中盤も飽きがきません。終始劇場内には笑いがあふれていました。こうした性質上でしょうか、子どももみるような内容のわりに下ネタも多めな印象を受けました。といってもドストレートな表現を使ったものは少ないので、おそらく苦手な人がひいてしまうというレベルではないしょう。ちなみに、私は大爆笑しながら見ていました笑

3.3Dでみよう!ちょっぴり怖くて可愛らしいゴーストに注目

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http://www.alternativenation.net/ghostbusters-2016-review/

本作の鑑賞は3Dをオススメします!恐ろしくも愛らしいゴーストがスクリーン中を縦横無尽に動き回るさまは映画館の3D上映設備でしか味わえないものです。最近の3D映画は奥行きと実在感を重視した演出が主流ですが、「ゴースト・バスターズ」は、かつて「アバター」などで観客の注目を集めたような、スクリーンから飛び出す面白さを追求しています。まるで本当に目の前にゴーストが現れるかのようです。おかげで映画を観ているというより、テーマパークのアトラクションに乗っているかのような興奮と楽しさを与えてくれます。オリジナル版のいま見ると安っぽい合成からは、かなり進化したなという感慨がありますね。そういった比較も楽しいかもしれません。

4.オリジナル版への強いリスペクト

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http://moviehypesa.blogspot.jp/2011/08/ghostbusters-3-in-development.html

リブート版「ゴースト・バスターズ」を鑑賞するなら、ぜひ予習としてオリジナル版もチェックしてほしい!なぜなら本編中にはオリジナル版へのリスペクト、オマージュが随所にあふれており、知っていれば楽しめるポイントが倍になるからです。たとえば上の画像に映っているのはオリジナル版のキャスト。左から順にダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、シガニー・ウィーバー、ビル・マーレイ、リック・モラニス。みなさん、現在ではハリウッドの大御所です(残念なことにハロルド・ライミスは本作を製作中の2014年にこの世を去りました)。そんなオリジナルキャストへのリスペクトがこの映画にはあふれています。具体的な言及は見たときの楽しさが薄れてしまうので控えますが...どのような形で彼らがこの映画に関わっているのか、ぜひ映画館でご確認ください。

またキャストだけでなく、オリジナルに登場する建物や車を連想させるオマージュも登場。日本語字幕版のお遊びとしては、あの「戸田奈津子訳」に関する小ネタも。ぜひぜひ、オリジナル版を観たことある人もない人も、リブート版鑑賞前にチェックしてみてくださいね!

というわけで私が「ゴースト・バスターズ」を素晴らしいと感じる4つのポイントをあげつつ、作品全体の魅力をご紹介させていただきました。家族や友人、恋人を連れて、みんなで楽しめる最高のジェットコースタームービーになっております。ぜひみなさん、劇場に足を運んでみてください!

Writer

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トガワ イッペー

和洋様々なジャンルの映画を鑑賞しています。とくにMCUやDCEUなどアメコミ映画が大好き。ライター名は「ウルトラQ」のキャラクターからとりました。「ウルトラQ」は万城目君だけじゃないんです。