「ゲーム・オブ・スローンズ」キット・ハリントン、新シリーズを観るのが辛い理由とは

2010年代を代表する一大ファンタジードラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)でジョン・スノウ役を演じたキット・ハリントンは、2022年に米放送を控える前日譚ドラマ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン(原題:House of the Dragon)」を観るのが「少し辛い」のだという。その理由とはいったい……?
「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」はメインシリーズの200年前を舞台に、ドラゴンの血を引くターガリエン家のルーツに迫る作品。「ゲーム・オブ・スローンズ」で「落とし子の戦い」といった名エピソードを生み出したミゲル・サポチニクが共同ショーランナー・監督に就任している。
米Insiderとの取材で、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」を「もちろん観ますし、作品を率いるミゲルのことも応援したいです」と語っているキット。その一方で複雑な心境でもあるようだ。
「音楽もスタイルも同じで、僕たちが何年間も着た衣装と同じような服を身を包んだ人を見ること、そこに参加していないことは寂しいですよね。[中略]皆さんの幸運は祈りたいです。それでも、あのストーリーは僕にとって身近な存在すぎるので、(観た時には)辛い思いも少しはあるでしょう。」
キットがこう語るのも無理はない。「ゲーム・オブ・スローンズ」の8シーズン全てを通して出演した数少ないキャストの一人であり、物語の主人公でもあったのだ。それだけではなく、キットにとって「ゲーム・オブ・スローンズ」は俳優デビュー作で、キャリアを築き上げた作品でもある。先の言葉では語り尽くせぬ万感の思いを内に秘めているはずだ。
ところで、2019年4月に放送開始となったシーズン8をもってジョン・スノウ役を卒業したキットと時を同じくして、『キャプテン・アメリカ』『アベンジャーズ』シリーズでキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースを演じたクリス・エヴァンスも『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)をもって同役に別れを告げていた。そんなエヴァンスも、卒業から1年のタイミングで「マーベルでは本当に良い時間を過ごすことができたので、もう寂しく思っています」と言及していたが、マーベル側はその後に続く作品を通してキャップに敬意を払い続けている。
これと同じように、シリーズ完結から時間がどれだけ経っても、ファンや制作側にとって、キットが演じたジョンは「ゲーム・オブ・スローンズ」フランチャイズの核で在り続けるはずだ。ミゲル・サポチニク監督も「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」を製作するにあたっては、「すごく革新的だったオリジナルに敬意を捧げることがとても重要でした」と明かしていた。
Source: Insider