マット・デイモン、『グレートウォール』が失敗することを悟っていた ─「大惨事になると思った」
マット・デイモン主演、チャン・イーモウが監督を務めた中米合作の超大作映画、『グレートウォール』(2016)。160億円以上という莫大な製作費がかけられた本作は、中国国内で約190億円、そして米国国内で約50億円という期待値を下回る興行収入となってしまった。批評家からの評価も厳しく、なかなか思うように振るわなかった本作だが、どうやらデイモンは撮影段階から失敗する可能性を悟っていたのだという。
WTF Podcastにて、デイモンは「これこそ大惨事になる流れだと思いました」と本作の撮影時に抱いていた思いを打ち明けている。その理由は、ハリウッドのスタジオが、イーモウにビジョンを変えるよう圧力をかけている光景を目の当たりにしてしまったからとのことだ。「まとまりがなく、映画として成立していなかった」。
デイモンはつづけて、「自分がいま芝居していることを自覚しながら、“あと4ヶ月だ。ここはハンバーガーヒルでの夜明けの包囲戦。ここで必ず死ぬことにはなるけど、やるしかない”みたいに思っていました」と振り返っている。「クリエイティブな仕事をする上では、このくらいの気持ちを持つことが必要でしょう。ただ、二度とこんな気持ちにならないことを願っています」。
ちなみに15歳の娘について、デイモンは「彼女は僕の映画をわざと観に行かないんです。ただ、上手くいかなかった作品だけは観ている上に僕のことをいじってくるんですよ」と話しており、そのなかでも『グレートウォール』は観ているのだという。「この映画について話すときは、『ザ・ウォール』と彼女はいつも呼んでいて、“おいおい、『グレートウォール』だぞ”と訂正すると、“グレートなところなんて、あの映画にはひとつもない”と言い返されてしまうんです」。父親に当たりの強い娘だが、デイモンはそんな娘のことを誇りに思っているようだ。「僕の知る限りでは、娘が一番おもしろい人だと思う」。
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Source: The Hollywood Reporter , WTF Podcast