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なぜ登場人物の死は重要なのか ─ 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ジェームズ・ガン監督が力説、クリス・プラットは嫌な予感

ジェームズ・ガン
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28557194032/

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督が、映画における“登場人物の死”の重要性を力説した。

現在、ガン監督はDCコミックス原作映画『ザ・スーサイド・スクワッド(原題:The Suicide Squad)』を製作中。同作の完成後は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(原題)』の製作に着手する予定だ。監督のSNSにはファンから多くのコメントや質問が寄せられることで知られるが、このたび、ひとりのファンが「『Vol.3』では主役たちの誰も殺さないでください」「愛すべきキャラクターを殺さなくても不安やストレスは生み出すことができます」と要望。これにガン監督は真っ向から応答したのである。

「ということは、映画の登場人物は死ぬべきではないと思われるのでしょうか? 僕は賛成できません。映画は私たち自身の、あるいは愛する人々の死に向き合うことを助けてくれるものだと思います。物語や寓話、神話というレンズを通して(死を)見つめることは、人々のためになると思うのです。」

以下の内容には、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)のネタバレが含まれています。

これまでガン監督は、いくつもの映画で登場人物の死を扱ってきた。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)では、まさに“愛すべきキャラクター”のひとりであったヨンドゥの死を描いたのである。ファンの間では復活を求める声も大きいが、ガン監督は「僕の映画でキャラクターが死んだなら、彼らはきっと死んだまま」として、将来的な復活を否定している

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)では、数人のキャラクターたちが壮絶な最期を遂げた。両作に製作総指揮として携わっていたガン監督は、早くからその展開を知っており、それを踏まえて『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』の脚本を執筆したという。では、シリーズの完結編になるという『Vol.3』で、監督は何を描くつもりなのか。今回、ガン監督は「誰も殺さないでください」という申し出にいささかハードな答えを返したわけだが、ポイントはまだ“殺す”とも“殺さない”とも言っていないことである。

ちなみに、このやり取りを眺めながら、ピーター・クイル/スター・ロード役のクリス・プラットは「スター・ロードにハッピーエンドが待っていないような気がするのはどうしてだろう?」とコメント。ガン監督は「君の洞察力が鋭いからだよ」と応じている。もちろん、これはジョークである(少なくとも今のところは)。

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Source: James Gunn(1, 2), Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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