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『ヴェノム』世界興収4億6,000万ドルを突破! 映画『ハロウィン』R指定ホラー史上2位の大ヒットから逃げ切る

ヴェノム
©&TM 2018 MARVEL

かつて10月とは、ハリウッドが大ヒット映画に恵まれない時期、いわばオフシーズンではなかったか。しかしそうした固定観念は、2本の話題作によっていよいよ破壊されようとしている。

マーベル・コミック屈指のダークヒーローを描いた映画『ヴェノム』の全世界興行収入が4億6,000万ドルを突破、さらにジョン・カーペンター監督による人気の同名ホラー映画シリーズの最新作『ハロウィン(邦題未定、原題:Halloween)』が予想をはるかに上回る大ヒットを記録したことがわかった。米DeadlineVarietyほか複数のメディアが報じている。

2018年10月5日に米国ほかにて公開された『ヴェノム』は、公開3週目にして米国・海外ともに優れた成績のキープを続けている状況だ。3度目の週末は米国で1,810万ドル、海外65市場で3,200万ドルを記録し、先述の通り全世界興収は4億6,000万ドルを突破した。
米国の週末興収ランキングでは第3位となり、第2位の座は『アリー/ スター誕生』(2018年12月21日公開)に譲ったものの、海外興収が2億9,070万ドルもの数字を示しており、世界で厚い支持を受けていることは見落とせない。

ヴェノム
©&TM 2018 MARVEL

そんな中、米国興収ランキングの第1位に躍り出たのが『ハロウィン』だ。なんと2018年10月19~21日(米国時間)の3日間でオープニング興収7,750万ドルという想定外の大ヒットを達成した本作は、『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどの製作会社ブラムハウス・ピクチャーズがわずか1,000万ドルという低予算で製作した一本である。『ハロウィン』シリーズとしては11作目となるが、ジョン・カーペンター監督による第1作の40年後を描いた直接の続編で、ローリー・ストロード役のジェイミー・リー・カーティスが主演女優として復帰を果たした。

2018年10月22日現在、10月公開作品のオープニング興収記録の第1位を保持しているのは『ヴェノム』の8,000万ドル。同作は『ゼロ・グラビティ』(2013)の5,570万ドルを抜いて5年ぶりの記録更新となったわけだが、実は『ハロウィン』が『ヴェノム』を抜き、わずか2週間で王位を奪い取る可能性は十分にあった。現に米国時間の10月20日時点では、「『ハロウィン』が『ヴェノム』を超える」との報道すら流れていたほどである。つまり、ヴェノムは殺人鬼ブギーマンの猛追から間一髪で逃げ切ったというわけなのだ。

『ハロウィン』は同シリーズのオープニング興収記録を軽く更新し、R指定のホラー映画としては『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)の1億2,300万ドルに次いで史上第2位を達成。女性主人公のホラー映画として、また55歳以上の女優による主演映画として史上最高の初動成績となったほか、ブラムハウス製作映画としても『パラノーマル・アクティビティ3』(2011)の5,250万ドルを抜いて史上最高のスタートとなっている。

40年間の歴史を持つシリーズを現代に甦らせた『ハロウィン』で、作品に新たな息吹を与えたのは『セルフィッシュ・サマー』(2013)や『スモーキング・ハイ』(2008)、『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』(2017)など、主にコメディ映画を数多く手がけてきたデヴィッド・ゴードン・グリーン監督。脚本はデヴィッド監督と、同じくコメディ映画での脚本や出演歴の豊富な俳優ダニー・マクブライドが執筆した。なおジョン・カーペンターは製作総指揮・音楽を担当している。

映画『ヴェノム』はいよいよ2018年11月2日(金)に全国ロードショー。『ハロウィン(邦題未定、原題:Halloween)』の日本公開情報は不明だ。

『ヴェノム』公式サイト:http://www.venom-movie.jp/

Sources: Deadline(1, 2), Variety(1, 2

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。