どうして『ハリー・ポッター』は全面リブートしなくちゃいけないのか?まだ人気なのに?

現代の観客にとって『ハリー・ポッター』魔法ワールドは今も馴染み深い映画シリーズだ。ダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソン、ルパート・グリントら子役の成長を見守りながら、全8作を共に歩んだファンも多いだろう。後続の『ファンタスティック・ビースト』シリーズもファンからの支持は高い。2001年の『ハリー・ポッターと賢者の石』から23周年を迎える今(2024年)も、地上波放送やイベント、新グッズなどの展開が続く一大フランチャイズだ。
そんな『ハリー・ポッター』が、まもなく米HBOで全面リブートと共に新ドラマ化される。ラドクリフらは続投せず、完全に新しいキャストたちが改めてハリーたちを演じ直す。ドラマシリーズという尺をふんだんに活かし、映画版ではカットされていた原作要素も映像化する。
ドラマ版は全7巻、11冊の原作小説を忠実に再現するという。ざっくり1シーズン1冊分と見積もると全11シーズン。仮に1シーズン1年とすると、実に11年にも及ぶビッグプロジェクトだ。実際、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーからの正式発表時には「10年長のシリーズになる」と予告されている。
正式発表の際は「2025年〜2026年」のリリースになるとの情報があったが、その後ストライキもあったため、準備に遅れが生じている可能性もある。2026年にシーズン1がデビューするとすれば、2036年ごろの完結を目指す長距離走になる。
『ファンタスティック・ビースト』シリーズも展開され、まだまだ新鮮で現役のように思われる『ハリー・ポッター』シリーズ。一体なぜ早くもリブートを行う必要があるのだろうか?日本では映画シリーズの世界観や舞台裏を忠実に楽しめるエンターテイメント施設「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 -メイキング・オブ・ハリー・ポッター-」が2023年にオープンしたばかり。リブート版ドラマが登場すれば、こうした施設の展示内容はたちまち「旧映画版」という扱いになるが……。
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