アン・ハサウェイ、選考で10人の俳優とキスをするよう命じられたと告白 ─「気持ち悪いと思った」

映画デビュー作『プリティ・プリンセス』(2001)から『レ・ミゼラブル』(2012)『インターステラー』(2014)までアン・ハサウェイはトップ女優として第一線を走り続けている。しかしキャリア初期には、製作陣から納得のいかない指示を受け、従わざるを得なかったこともあるそう。米V Magazineのインタビューで、当時の出来事を振り返っている。
まもなく主演映画『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』がAmazonプライムビデオにて配信となるハサウェイ。ハリー・スタイルズにインスパイアを受けたファンフィクション小説の実写化作品で、ハサウェイはボーイズ・グルーブのメンバー、ヘイズと恋に落ちる40代のシングルマザーを演じている。プロデューサーも兼務するハサウェイは、共演者との相性を図る通称「ケミストリー・テスト」を新たな方法で模索していたようだ。というのも、2000年代に共演の候補者である俳優10人とキスをするように製作陣から命じられた経緯があったためだという。
「実際私も経験したことですが、2000年代は共演者との相性を見るために、キスをするよう俳優に命じることが普通だと考えられていたんですよ。本当に一番やりたくないことでした。“今日は10人の俳優が来ますよ。あなたの出演は決まっています。彼ら全員とキスするなんてわくわくしませんか?”みたいに言われるわけですよ。私としては“私に何か問題があるのかな?”って思いました。だってわくわくしないし。気持ち悪いなって思いました。」
しかし当時のハサウェイはまだ駆け出しといってもいい頃だろう。毅然と対応することは難しかったようで、「私もすごく若かったし、恐ろしいことだけど、“難しいやつ”とレッテルを貼られることで全てを失うことがどれだけ容易いかも分かっていました。だから私はわくわくしているふりを装って、何とかやっていきました。力ずくではなかったし、誰も私を怯えさせたり、傷つけたりはしませんでしたけどね」と述べている。
ユアン・マクレガーは、性的なシーンの撮影を誰もが安心・安全に行うための専門家、インティマシー・コーディネーターの必要性を感じた旨を、「娘世代の若手女優は、性的なシーンを無理強いされてもキャリアを失うことを危惧して断れない状況にあるのでは」と言及している。ハサウェイは撮影に入る前から居心地の悪い思いをさせられていたと吐露しているが、「今とは違う時代だったし、今はもっと分別がありますよ」と、時代の変化を感じてもいるようだ。
ちなみに、『アイデア・オブ・ユー』のケミストリー・テストについては、ハサウェイは候補の俳優1人ひとりに、ヘイズのキャラクターならどんな曲が好きそうかを選んでもらい、即興で食事や一緒に歩くシーンなどを演じたそう。ヘイズ役に選ばれたニコラス・ガリツィンが選んだのはロックバンド、アラバマ・シェイクスの楽曲。ハサウェイはリラックスした状態でケミストリー・テストに臨めたと語っている。
映画『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』は2024年5月2日(木)Prime Videoで独占配信開始。
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Source:V Magazine