「キモ癒される」とバイラル中の謎の動画『Hi Stranger』これ、何なの?制作者が明かす

オケツがバルンバルンのトゥルトゥル全裸男が「ハイ、ストレンジャー」と視聴者に直接語りかけてくる謎の動画『Hi Stranger』が、Facebookを中心に大きな話題となっている。気だるい口調で「久しぶりだよね。寂しかったよ」と語りかけてくる謎の男。ストップモーションで制作されたこのキャラクターは、始めこそキモさを感じるものの、不思議なことに次第に癒やしのオーラをまとっていく。

「最近、ずっと君のことを考えててね…。君は一度に沢山のことをこなそうとするよね。決めたことで悩んだり、誰かに変なことを言っちゃったんじゃないかと悩んだり…。自分に厳しすぎだよ」…まるであなたのことを見透かしたかのような、妙に親近感を抱かせる絶妙な語り。全裸男は、「でも、君は素晴らしいんだよ。愛されるに値する」と優しく勇気づけたかと思えば、「さて、君も忙しいからもう行かなきゃだよね…少しでも会えて嬉しかったな。愛しているよ」とささやき、動画は終わる。何故だか、「コイツが何なのか全くわからないけど、もう少し一緒に居てほしかったかも…」とさえ思わされる。

一体この”Hi Stranger”は何のために作られた動画なのだろう。制作者であるキルスティン・レポーはこの度、海外メディアINVERSEの電話インタビューに応じ、その真相を語っている。

キルスティンは人気アニメ『アドベンチャー・タイム』のストップモーション版ほか、いくつものストップモーション・アニメを制作している。彼女のVimeoアカウントページには、様々な作品が公開されている。

「キモい」との評判について

“Hi Stranger”は、英語圏においてCreepy(キモい)と形容されながらバイラルヒット中。このことに対してキルスティンは「キモい理由はわかります」と語る。

「個人的にはキモいとは思わないんですけどね。たぶん、彼は私自身の拡張物だからです。私のパーソナリティの一面を表しているということです。」

キルスティンによれば、人々が”Hi Stranger”を「キモい」と呼ぶことは全く構わないそうだ。本人によれば、不愉快な笑い声などを取り入れて「心地よくないもの(uncomfortable)」にしたかったという。

「観た人が、前半では”何なんだコイツ?”と感じながらも、後半ではその感情が変化していくものにしたかったんです。最初は落ち着かないけれど、親密になっていくわけです。」

また、「視聴者に直接ピロートークをするようなキャラクターを作りたかった」とも語っている。

で、これ何の動画なの?

では一体、この”Hi Stranger”は何の動画なんだろう。実はこの動画がオンラインに姿を表したのは、2016年の11月に遡る。複数のアニメクリエーターの映像を集めた”Late Night Work Club compilation“という名のコンピレーション・ムービーに収められた作品。このコンピレーションのテーマが”Stranger”だったということで、”Hi Stranger”はそこから着想を得たというわけだ。

Late Night Work Club presents STRANGERS from Late Night Work Club on Vimeo.
“Hi Stranger”は38:16から

ゾクゾクしちゃう

全裸男のささやき声は、『音フェチ』要素も兼ねている。『音フェチ』とはバイノーラルと呼ばれる手法で録音された音声を用いた、「麻薬のような中毒性」があると呼ばれる動画の総称。その感覚は「脳がとろける」とも形容されており、イヤフォンやヘッドフォンをつけて視聴するとまるで耳元で囁かれているような感覚を得ることができ、Youtubeでは「耳かき」などのシチュエーションを再現した動画が多数アップされている。海外ではASMRAutonomous Sensory Meridian Response)と呼ばれるそうだ。

“Hi Stranger”もASMR機材によって録音されており、特にその影響を感じられるのが、全裸男が鉛筆で視聴者の似顔絵を描く場面だ。これは、制作者のクリスティンの「人に似顔絵を描いてもらっている時がゾクゾクする」という独特のフェチズムに由来するそう。

「私はアーティストだから、常に他の人のことを描くわけじゃないですか。だから誰かに自分のことを描いてもらうっていう瞬間ってレアで、相手の意識が私の顔の曲線に集中している感じとか…あぁぁぁ、ゾクゾクする。」

ちなみにクリスティンは『アドベンチャー・タイム』への今後の関与について尋ねられると明言を避けているが、現在はインディーでストップ・モーション・アニメの監督を手がけているとのこと。近い将来に公開されるそうなので、気になる方はキルスティン・レポーのWebサイトTwitterFacebookをフォローしておこう。

Source:https://www.inverse.com/article/29635-hi-stranger-video-creepy-asmr-adventure-time-kirsten-lepore

About the author

方向感覚が壊滅しており、Googleマップがあっても道に迷う編集長。ORIVERcinema発起人。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。

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