トランプが副大統領候補に選んだJ・D・バンス原作の映画『ヒルビリー・エレジー』視聴数が1000%以上の急上昇

米共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏が、副大統領候補にJ・D・バンス氏を指名したことを受けて、バンスの自伝に基づく映画『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』(2020)の視聴率が大幅に上昇したことがわかった。
米オハイオ州の白人貧困家庭に生まれたバンスは、白人労働者層の多い「ラストベルト(さびついた工業地帯)」を熟知する人物。2016年出版の自伝『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』では、かつて鉄鋼業などで栄えた地域の荒廃、貧しい白人労働者階級のすさんだ日常を描き、一躍ベストセラー作家となった。

2020年には、バンスの自伝に基づくNetflix映画『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』が公開。3世代にわたる家族の愛と再生の物語を描く物語で、バンス役を「ナイト・エージェント」のガブリエル・バッソが、母のベヴ役をエイミー・アダムス、祖母マモーウ役をグレン・クローズ、監督を『ビューティフル・マインド』(2001)などの名匠ロン・ハワードが務めた。
報道によると、7月15日の共和党全国大会でバンスが副大統領候補に起用された後、『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』の視聴数が前日比で1,179%増加。同日に1,920万分間視聴され、前日の150万分から大幅に上昇した。なお、同日の合計視聴回数は推定16万3,836回と伝えられている。
ちなみに原作が出版された当時、その内容は労働者階級の白人有権者がトランプ氏に魅了された背景を理解する助けになると評されていた。大統領選に向けて、原作と映画の両方に再びスポットが当たりそうだ。
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Source:Variety