「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」シーズン2、「ゲースロ」シーズン3~6に近いリズムに — ショーランナーが方向性を語る
10月24日(本国では10月23日)にシーズン1の幕を閉じた、「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)の前日譚ドラマ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」。衝撃的なフィナーレを迎え、今後の物語はどのように展開していくのだろうか? 共同クリエイター/ショーランナーのライアン・コンダルが、シーズン2の方向性について米Entertainment Weeklyに語っている。
この記事には、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」第10話『黒装の女王』のネタバレが含まれています。
レイニラ(エマ・ダーシー)を支持する黒装派に焦点を当てた、第10話『黒装の女王』。レイニラの元に、父ヴィセーリス王(パディ・コンシダイン)が死に、その息子エイゴン(トム・グリン=カーニー)が戴冠したとの知らせが入る。これによってアリセント(オリヴィア・クック)の裏切りを知るも、冷静に対処しようとするレイニラ。しかし使者として嵐の果て城に送った次男ルケアリーズ(エリオット・グリホルト)が、アリセントの次男エイモンド(ユアン・ミッチェル)のドラゴンに殺されてしまう。ラストで訃報を聞いたレイニラの怒りに満ちた表情は、彼女が翠装派への復讐に燃えていることを示唆し、内戦の本格化を予感させる。
コンダルいわく、シーズン1は「これから起こる血みどろの宴のためのお膳立て」であり、登場人物とその背後にある歴史を理解してもらうことが狙いであった。シーズン2については「これまで時間をかけて紹介してきたキャラクターたち、特にレイニラとアリセントの家族を取り上げ、チェス盤をひっくり返し、地面に駒をこぼしたことで何が起こるのか、とても興味があります」と述べ、「これらの人々がどのように反応するのか?それがシーズン2以降の物語です」と明かした。
シーズン2では、いよいよ内戦‟双竜の舞踏”が本格化する。コンダルは「双竜の舞踏が『ゲーム・オブ・スローンズ』のような広がりを見せるかどうかはわかりません」と述べつつも、「しかし今執筆しているシーズンでは、その範囲や広大さ、登場人物の数という点で、『ゲーム・オブ・スローンズ』のシーズン3から6に近いリズムになることは確かです」と明かしている。
また、シーズン1はレイニラ・アリセント・ヴィセーリス・デイモンの4人を中心に物語が進んだが、シーズン2は「複数のキャラクターを追うアンサンブル作品になる」という。「全員が同じ場所にいるわけではないですが、アリセントとレイニラ、そして彼らの家族が互いに争う物語であることに変わりはありません。彼らの物語から突然離れるつもりはありません。ただ作品の性質上、シーズン2では世界が大きく広がり、規模もかなり大きくなっています」。
さらにコンダルは、シーズン2では視聴者がもつ特定のキャラクターへの忠誠心が変化していくだろうと指摘。「それがこの作品の本質なのです。信じられないほど厄介で複雑でグレーで、ひとつの家族が互いに戦っている。これはスターク対ラニスターではなく、大家族が互いに戦っているのです。だから確固たる味方を見つけるのが難しいのです」。
ストーリーテリング重視だったシーズン1を終え、一族の戦いが本格化するシーズン2ではそれぞれのキャラクターが物語を突き動かしていくことになりそうだ。はたして、どのようなドラマを見せてくれるのか。
ドラマ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」シーズン1はU-NEXTにて配信中。
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Sources: Entertainment Weekly, Deadline