映画カルチャーとヒップホップの相性は悪く無い。『バッドボーイズ』『インデペンデンス・デイ』ですっかり俳優としての地位を築き上げたウィル・スミスがもともとラッパーだった事は、今の若者たちは知らない人も多いかもしれない。DMXはスティーブン・セガールやジェット・リーと共演しているし、リュダクリスは今や『ワイルド・スピード』ファミリー。マーベル・シネマティックユニバースのアントマンではT.Iが３バカトリオの一人を演じている。

そして今、ある一人のラッパーがアメコミ大作映画のキャスティングを巡って密かに期待を集めている。そのラッパーとはIce Cube（アイス・キューブ）だ。

アイスキューブはLA生まれのラッパーで、80年代にはドクター・ドレーらと共に伝説的ヒップヒップグループN.W.Aとして活躍。この物語は最近『ストレイト・アウタ・コンプトン（Straight Outta Compton）』として映画化され話題になった。

彼は映画界には90年代から進出しており、91年に『Boyz’n the Hood』というドラマ映画に出演すると以降俳優業を活性化させ、99年にはジョージ・クルーニー主演『スリー・キングス』2005年には『トリプルX:ネクストレベル』などのアクション映画や、コメディ映画にも数多く出演している。

そんなアイスキューブが、ある２作の役に推薦されているとの噂が囁かれている。

『グリーンランタン』のジョン・スチュワート

今やデッドプールで顔がすっかり売れてしまったライアン・レイノルズ主演で2011年にワーナー・ブラザーズにより実写映画化されていた『グリーンランタン』。あまり成功とは言えない結果に終わったこのタイトルは2020年に続編が公開される予定になっている。
新グリーンランタンには黒人であるジョン・スチュワートという名の三代目グリーンランタンが登場するとされているが、アイスキューブはこの役に推されているのだ。

その推薦者は、ギーク・カルチャーに最大の影響力を持つと言われる男、ケヴィン・スミス。ポップカルチャーオタクの地球代表みたいな存在の男だ。彼は映画監督としても知られ、声をかけられれば、ルーク・スカイウォーカー役マーク・ハミルもルークのパロディとして出演してしまうほど。（マーク・ハミルも全力でフザける！無駄に豪華キャストで贈る、スターウォーズ愛たっぷりのおバカ映画があった）

実はケヴィン・スミス、一作目の『グリーンランタン』製作段階では脚本家として打診されていたのだが、「他に適役がいると思う」と謙虚にも辞退していた。そんなケヴィンがこの程、アイスキューブの顔をグリーンランタン風にコラージュした画像をTwitterに投稿し、話題を呼んだのだ。

ちなみに同役をめぐっては、『ワイルド・スピード』ファミリーからタイリース・ギブソンが自らコラージュ画像を公開して立候補している。

『スパイダーマン』のJJ編集長

グリーンランタンはDCコミックスの作品だが、マーベル側にもIce Cubeが演じると噂されているもう一人のキャラクターがいる。アイアンマンことトニー・スタークの参加が正式決定したスパイダーマンのソロ作品『スパイダーマン :ホームカミング』での、デイリービューグル編集長J.ジョナ・ジェイムソンだ。

議論を呼びそうな配役ではある。アベンジャーズのニック・フューリーは原作コミック版では白人だったが、映画ではサミュエル・L・ジャクソンが、また2015年版のファンタスティック・フォーでは、ヒューマントーチことジョニー・ストームをマイケル・B・ジョーダンが演じた。黒人→白人でも白人→黒人でも、わざわざ人種設定を変更するのは常に批判のリスクをはらんでいる。

髭を蓄え、葉巻をくわえ、早口で相手をまくし立てるJ.K.ジェイムソン編集長は初老の白人男性としてのイメージが強い。サム・ライミ版スパイダーマンでジェイムソンを演じたJ.K.シモンズはそんなイメージをたっぷりと演じてくれていた。アイスキューブはコメディ映画にも多く出演している事から「お笑い」イメージも強いようだが、はたしてJ.J.ジェイムソンのイメージを刷新してくれるか。（※キャスティングについては、現時点ではあくまでもウワサ段階です。）

最後に、アイスキューブの人気曲をいくつか貼っておこう。

Source:http://moviepilot.com/posts/3899393

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