『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』米初動成績、シリーズ5作中第4位 ─ 米ランキングで判明

ハリソン・フォード主演『インディ・ジョーンズ』シリーズの完結作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が、実質的にはシリーズ史上第4位の滑り出しとなっていたことがわかった。米The Hollywood Reporterが、シリーズ全作のオープニング興行収入について物価上昇率を差し引いて計算し、初動成績のランキングを発表している。
そもそも『運命のダイヤル』は、米国公開日の2023年6月30日から7月2日までの3日間で米国興収6,036万ドルを記録。これは普通の映画なら好調といえる数字が、製作費3億ドルと言われる本作としては厳しいスタートだった。
『インディ・ジョーンズ』米国オープニング興行収入ランキング
順位 | 作品名 | 製作年 | 初動興収(調整後) | 初動興収(調整前) |
1 | インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 | 2008 | 1億4,690万ドル | 1億10万ドル |
2 | インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 | 1984 | 1億640万ドル | 3,390万ドル |
3 | インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 | 1989 | 7,750万ドル | 2,940万ドル |
4 | インディ・ジョーンズと運命のダイヤル | 2023 | 6,040万ドル | 6,040万ドル |
5 | レイダース/失われたアーク《聖櫃》 | 1981 | 3,150万ドル | 830万ドル |

ランキングの第1位となったのは、当時としては19年ぶりの新作となった『クリスタル・スカルの王国』(2008)。作品的な評価は今ひとつ伸び悩んだが、興行としては数字を調整するまでもなくシリーズ屈指の成績となった。最終米国興収は3億1,710万ドルで『ダークナイト』に次いで同年の第2位を獲得し、世界興収は7億9,065万ドルとなった。この後、2012年にディズニーはルーカスフィルムを買収し、シリーズの継続を決定している。
第2位はシリーズ第2作『魔宮の伝説』(1984)で、原題・邦題ともに『インディアナ・ジョーンズ』『インディ・ジョーンズ』の名を冠した最初の作品となった。これに『最後の聖戦』(1989)が続き、いずれも国内ではヒット作となっている。
そして第4位は『運命のダイヤル』だが、このように並べると、本作はシリーズ史上第4位である以上に、続編としてはワーストの成績だったことがわかる。それもそのはず、シリーズ第1作『レイダース』(1981)が公開された1981年からはすでに42年が経過しているのだ。コロナ禍では大人向け映画の成績が伸び悩む傾向にあり、本作もその例外ではなかったと言うべきだろう。これからは若年層やファミリーをいかに呼び込めるかがポイントだが、サマーシーズンは『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』や『バービー』などが控えており、状況は厳しいと言うほかない。
ちなみに第5位の『レイダース』だが、公開当時は1,068館からの上映開始で、じわじわ公開規模が広がっていった。初回公開の米国興収は2億1,222万ドルだが、その後の再上映を経て、累計米国興収は2億4,820万ドル。数字を調整すると、これはシリーズ最高の9億4,000万ドルとなる。『運命のダイヤル』はおろか、その他の過去作とも実際には比較にならないほどの大ヒットだったのだ。
映画『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は公開中。
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Source: The Hollywood Reporter