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『インデペンデンス・デイ』続編の製作者、「自分でも夢中になれないものを作ってしまった」と後悔 ─ ウィル・スミス主演の続編は『ロッキー3』調だった?

インデペンデンス・デイ
© 20th Century Fox 写真:ゼータイメージ

1996年に公開され、当時を代表する大ヒット作となったSFアクション映画『インデペンデンス・デイ』。主演のウィル・スミスは、20年後に公開された第2作目『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(2016)には出演していない。しかし、当初はスミスが復帰する予定だった別の続編企画があった。脚本・プロデューサーを務めたディーン・デヴリンが米Yahoo!Entertainmentに詳細を明かしている。

『インデペンデンス・デイ』は、突如として襲来したエイリアンから地球を守るため、海兵隊の戦闘機パイロットであるスティーヴン・ヒラー大尉がエイリアンの宇宙船に攻撃を仕掛けていく戦いがスリリングかつアクション満載で描かれた。

2部構成になる予定だったという当初の続編企画は、前編が『ID Forever Part 1』、後編が『ID Forever Part II』と題されており、スミス演じるヒラー大尉が復讐のために地球へ戻って来たエイリアンと再び対決するはずだったとのこと。デヴリンはその前編について「若干『ロッキー3』のような感じ」と表現。「彼はリッチにも有名にもなって、“アイ・オブ・ザ・タイガー(虎の目)”を取り戻されなければならなくなります。彼は少しくつろぎすぎていたから、それは隠居生活から昔のウィル・スミスを呼び戻すチャンスになるはずだったんです」と説明した。

続編前編の脚本を20世紀FOX(当時)に提出したデヴリンと監督のローランド・エメリッヒは、「今まで読んだ脚本の中で最高の初稿だ」とスタジオから太鼓判を押され、すぐに製作のゴーサインが出たとのこと。ところが、FOXが2部構成の続編製作を急速に進めようとした矢先、スミスが復帰を辞退。「突然、彼に断られたんです」と振り返ったデヴリンは、「ショックを受けました。今思えば、彼はSF映画(2013年の『アフター・アース』)が上手くいかず、続編を作ることに不安を感じていたのではないでしょうか。最終的に彼は出演しませんでしたが、それでもスタジオが企画を進めたがったため、ちょっとした開発地獄に陥ってしまいました」と語った。

その結果として、『ID Forever Part 1』は『インデペンデンス・デイ:リサージェンス(原題:Independence Day:Resurgence)』に変更。スミスに変わり、『ハンガー・ゲーム』シリーズなどで知られるリアム・ヘムズワースがジェイク・モリソン役で主演を務めた。20年ぶりに公開された続編でシリーズ復活の運びとなったが、興収・批評の両面で振るわず、計画されていた続編後編への扉は閉じられた。

デヴリンは、『リサージェンス』が不振に終わった理由について、「ローランドは本当に興味深い映画を撮ったと思いますが、スタジオは僕にとって筋が通らない変更を要求してきて、最終的に自分が夢中になれない映画を送り出してしまいました」と回顧。スタジオからは、「もう大作映画にコメディは要らない」と言われてしまったそうだ。「マーベル映画観たことあります?って感じでしたけど」。

またデヴリンは、「スタジオはオリジナル映画とあまり関係のない、若いパイロットにフォーカスにしたがったんです」とも説明。「彼らは、若い人たちはジェフ・ゴールドブラムを観たがらないだろうと言っていましたが、僕はそれはおかしいと思っていました。素晴らしい映画になるはずだったから、それを作ればよかったと思います」。

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Source:Yahoo!Entertainment

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Hollywood

ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行に料理と、読書とキャンプ。

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