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【世代交代】『アイアンマン』新章スタート!トニー・スタークの後継者は「天才ゆえの悲劇」を抱えた少女

THE RIVERでもたびたび報じてきたように、マーベルはコミック『アイアンマン』でトニー・スタークを引退させ、代わりに16歳の黒人少女リリー・ウィリアムズを後継者とすることを決定していた。

リリーが務める新たなアイアンマンの名前は「アイアンハート」。今年11月から刊行される『インヴィンシブル・アイアンマン』新シリーズで、いよいよ彼女の物語がスタートすることになる。

今回TIME誌は、『インヴィンシブル・アイアンマン』第1号の刊行に先がけて、そのストーリーの一部を報じている。また同作でライターを務めるブライアン・マイケル・ベンディス氏が、リリ・ウィリアムズというキャラクターへの想いを語った。

5歳で「超天才」と呼ばれた少女

リリ・ウィリアムズはある時までシカゴで育ち、マサチューセッツ工科大学に入学したという設定だ。そこで彼女は古いアイアンマンのアーマーを分解し、その仕組みを解明する。その事実がトニーに知れたことで、リリにはアイアンマンの後継者という道が開かれるのだ。

しかし『インヴィンシブル・アイアンマン』第1号では、時計の針を巻き戻し、5歳当時のリリを描くエピソードが語られている。ある研究者が、リリの能力について彼女の母親に伝える場面である。「リリは退屈していますよ。彼女はあなた方よりも、私よりも賢いんだ」「リリのハートと魂を充実させるのはあなた方です。世界の美しさを彼女に見せてあげなくてはいけません。生活することを思い出させるんです。彼女に毎日“おやすみ”と言いたければ……」

少女を襲う悲劇、そして「アイアンハート」の意味とは

5歳にして「超天才」と認められたリリは、すでに身の回りのものに退屈している。そこで研究者は、リリの両親に、彼女の知性を育て、さらに彼女が世界に飽きてしまわないよう求めるのだった。

しかしライターのベンディス氏は、執筆のためのリサーチでそうした“親の務め”についての考え方を覆されたという。

「妻と私は、それが親としての務めだといつも考えていました。でもリサーチを通じて、天才児たちは必死にならなくてはいけないのだと分かったんです。物語には、“欲求不満のため、高い知性は自分自身の世界を小さくすることがある”と書きました。リリにはそんな重荷があるし、彼女をこんなふうにした真面目な両親もいる。しかし彼女には、それ以上の悲劇が襲いかかるんです。」

おそらくリリは、「超天才」と呼ばれてからアイアンハートになるまでの10年で「世界を小さく」してしまったのだろう。ベンディス氏はこうも述べている。

「マーベル作品の知的なキャラクターは、しばしば世界を征服して自らのイメージを実現したいと考えます。リリの場合、どれだけいろいろ経験しても、彼女は自分の母親を尊敬できないんです。私たちはこうしたことを肯定しなくてはなりません。」

以前ベンディス氏は、リリが「ハートに関する理由でアーマーを着る」こと、そしてアイアンハートという名前が「シンプルかつ鮮やかな」ものだとコメントしていた。

幼少期のリリが天才ゆえに退屈していたこと、それゆえ彼女が「世界を小さく」してしまったこと、そしてリリと母親との関係……。それらを鑑みると、「アイアンハート」という名称の意味や、彼女がアーマーで何を守ろうとしているのかがおぼろげに浮かび上がってくるだろう。

コミック『インヴィンシブル・アイアンマン』新シリーズは2016年11月より刊行開始。邦訳版の出版を祈りたい。

source: http://time.com/4530372/marvel-new-iron-man-riri-williams-first-look/

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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