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トム・クルーズの決心、新たなシリーズキャラクター『ジャック・リーチャー』誕生

ブレイク作となった『青春白書』が83年。
全米興行収入で一位を獲った『トップガン』が86年。
それから30年以上、本当に落ちることなくハリウッドのトップ戦線に居続ける男トム・クルーズ。
名前と顔がブランド化しているスターということでいえば、もしかしたら最後になるかもしれない、文字通りのトップ・ハリウッド・スター。
年に一本のペースで新作を供給して、きっちりとヒットさせて来るよくよく考えると本当にものすごい存在です。

3度の結婚・離婚(主にトムの浮気が原因)、カルト一歩手前の新興宗教サイエントロジーの熱心な信者でもあることを全く隠そうとしないなどなど、ゴシップネタには困らない状態ですが、それでいても彼の主演作品となると誰もが無視できない30年が続いてます。

僕が映画館で働き始める少し前から彼の新作のポスターは(特に日本では!?)彼の顔のドアップとタイトルかと思うほどの大きなサイズのトム・クルーズの文字が必ず入ってくるようになりました。

画像検索で見ていただければすぐにわかります。
『ワルキューレ』や『コラテラル』などの特にティザー(予告)ポスターは本当に彼の顔が紙面のほとんどを覆っています。

そんな、大スタートム・クルーズですが、意外なことにシリーズもの(同一キャラクター)は『ミッション・インポッシブル』シリーズのイーサン・ハントだけです。
確かに同じキャラクターを演じることでイメージが固定化されることを嫌う俳優は多いですが、ごく一部を除いて悪役や汚れ役は演じないで、ずっとヒーローを演じてきた彼からするとちょっと不思議な感じがします。

さて、そんなトム・クルーズが二つ目のシリーズものを始めました。
それが『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』です。
えっ、そうなのという感じもしますが一作目は『アウトロー』の邦題で公開されています。原題はそのものずばりの『ジャック・リーチャー』。
監督は『ラストサムライ』のエドワード・ズウィックというのも話題ですが、今のタイミングで二つ目のキャラクターシリーズを始めたトムの狙いを考えてみました。

いつまでも超人なイーサン・ハント。老いを醸し出せるジャック・リーチャー

ミッション・インポッシブルシリーズのイーサンは96年の初登場以来20年間いつまでも無敵の超人です。6作目の噂も聞こえてきていますのでそれは続くのでしょう。

ただ、トム・クルーズも気が付けば54歳。丸くなれとまでは言いませんが、そろそろ円熟味というか老獪さ、ベテラン感が漂よわせてきてもおかしくありません。
無敵のヒーローではないキャラクターでも行けるようなら行ってみようという狙いがジャック・リーチャーのシリーズ化にあったのではないでしょうか?

実際に2作目のジャックはヒーローではあるものの父性を感じさせるキャラクターになっています。
今までは若き野心家キャラが多かったなかで、これは新しい方向性です。

そのあたりもチェックしながら『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』を堪能してみてはいかがでしょう?

Eyecatch Image:https://youtu.be/MHiqfKqjZio

Writer

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OsoneRampo≒村松健太郎村松 健太郎

≒村松健太郎。脳梗塞との付き合いも10年目。 映画祭の審査員、映画学校を手伝い。シネマズBY松竹にて執筆も。 映画を広げるのに便利な舞台とか本とかも・・・・。黒手袋て杖をついていれば私です、