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映画『ジェイソン・ボーン』が原点回帰に至るまでの道のりを振り返る

人気シリーズ第5弾。とは言いつつも、実はシリーズ休止の危機が映画本編並みあったこのシリーズ。
第一弾は2002年に公開。それまで柔和なイメージだったマット・デイモンを一躍アクションスターに押し上げ、さらに、フルコンタクト系、パルクール中心のアクションは、その後のアクション映画の流れを変えて、スパイ映画の在り方を変え、本家ともいうべき「007」シリーズや「ミッション・インポッシブル」シリーズの方が、逆にこのシリーズ作品なのかと思うようなリアルテイストに。

大成功を収めた一作目を受けて、さっそくシリーズ化が決定。

ここで最初の危機。
監督ダグ・リーマンが降板してしまう。
さて、どうしたものかとしたところで、ドキュメンタリータッチを得意とするポール・グリーングラスという才能を発見。これがズバリとはまり、「スプレマシー」「アルティメイタム」と回を重ねるごとに大ヒットし、批評の面でも成功を収めた。「アルティメイタム」に至ってはその年のオスカーで技術部門3部門まで獲ってしまった。

グリーングラス監督はこの功績が認められて「ユナイテッド93」を撮影。マット・デイモンとのコンビで「グリーン・ゾーン」まで作ってしまう相性の良さを見せた。

ところが、危機その2。
4匹目のどじょうに二人は結果的に乗らず、シリーズ通しての脚本家、トニー・ギルロイがメガホンをとり、当時、売り出し中だったジェレミー・レナー(『アベンジャーズ』のホークアイ役でおなじみ!)主演で3部作の裏話的な「ボーン・レガシー」が製作されたものの、あまり芳しくない結果に終わってしまった。(“ボーン”の意味が変わっちゃたし・・・・)

これでいよいよ終わった。誰もがそう思った。
ところがところが、シリーズ第5弾製作決定という驚きのニュースが。

しかも!マット・デイモン&ポール・グリーングラズのゴールデンコンビが復活!

「ワイルドスピード」シリーズのような驚きの復活劇。タイトルはそのものずばり原点回帰のジェイソン・ボーン」。

身を隠し、世界の片隅でひっそりと(?)生きてきたジェイソン・ボーンだが、その存在自体が国家の最重要機密という存在であるため、やはりCIA(長官役はトミー・リー・ジョーンズ)は放ってはおいてくれない。

さらに、ボーン自身の過去と彼を作り上げたトレッド・ストーン計画の真相も見え隠れ初めて、ボーンは再び表舞台へ。

今回の新機軸は本格的なライバルキャラの登場。全編にわたってボーンを付け狙う暗殺者が登場する。

演じるのがハリウッドでもお馴染のフランス人俳優ヴァンサン・カッセル。

そして、もう一つがカーアクション。変わらずのフルコンタクトは健在だが、追跡劇はこれまでのパルクール系から一転でしてド派手なカーアクションに。クライマックスのド派手な一大アクションシーンは見応えたっぷり。

もちろん、現代の時事ネタもたっぷり取り込み、意外な方法でCIAを手玉に取る部分も健在。(スノーデンなんて言うワードも出てくる)。

ゴールデンコンビが続くなら、続編も大いに視野に入ってくるエンディング。全編一気に駆け抜ける爽快感も健在だ!

映画『ジェイソン・ボーン』日本公開は2016年10月7日。

Writer

OsoneRampo≒村松健太郎
OsoneRampo≒村松健太郎村松 健太郎

≒村松健太郎。脳梗塞との付き合いも10年目。 映画祭の審査員、映画学校を手伝い。シネマズBY松竹にて執筆も。 映画を広げるのに便利な舞台とか本とかも・・・・。黒手袋て杖をついていれば私です、

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