Menu
(0)

Search

Netflix、全マーベルドラマの製作終了を決定 ─ 「ジェシカ・ジョーンズ」「パニッシャー」終了、マーベル側はシリーズ継続の意志表明

ディフェンダーズ チャーリー・コックス クリステン・リッター マイク・コルター フィン・ジョーンズ ジョン・バーンサル
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36184594395/ https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36184656415/ https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/35348730064/ https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/35794907550/ https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36184607235/

Netflixは、マーベル・コミック原作ドラマ「Marvel パニッシャー」(2017-)「Marvel ジェシカ・ジョーンズ」(2015-)の製作を終了することを発表した

Deadlineによれば、「パニッシャー」は2019年1月19日に配信されたシーズン2をもって終了、「ジェシカ・ジョーンズ」は2019年内に配信されるシーズン3が最終シーズンになるという。2018年秋、Netflixは「Marvel デアデビル」(2015-2018)「Marvel ルーク・ケイジ」(2016-2018)「Marvel アイアン・フィスト」(2017-2018)の3作品を相次いで終了しており、残りの作品の動向にも注目が集まっていた。

このたび「パニッシャー」「ジェシカ・ジョーンズ」の製作終了によって、Netflixはマーベル・テレビジョンとの共同製作によるドラマシリーズをすべて終了したことになる。2013年11月に各シリーズおよび「Marvel ザ・ディフェンダーズ」(2017)の製作を発表してから5年3ヶ月、両者のパートナーシップにひとまず幕が下ろされた形だ。

Netflix、マーベル両社の声明

Netflix側は今回の発表に際して、「パニッシャー」「ジェシカ・ジョーンズ」でそれぞれショーランナーを務めたスティーブ・ライトフットとメリッサ・ローゼンバーグ、そして主演のジョン・バーンサルとクリステン・リッターをはじめとする出演者&スタッフに謝意を表明。また、「5年間にわたるマーベルとの実り多いパートナーシップに、そして当初からシリーズを追いかけてくださった情熱的なファンのみなさんに感謝します」とのコメントを発表している。

この報道に次いで、マーベル・テレビジョン側も声明を発表。代表のジェフ・ローブ氏らとスタッフは、どこか意味深な文言とともに、製作終了となったシリーズの継続を明らかに意図する言葉をファンに届けている。

「かつてこんなことはありませんでした。それぞれ異なる才能をもったショーランナーや脚本家、演出家、出演者、スタッフによる4つの独立したテレビシリーズが、時間をかけて成長し、そしてニューヨークの中心部を舞台とするイベント・シリーズで出会う。私たちは、その作品を『ザ・ディフェンダーズ』と呼びました。
また私たちは、デアデビルやジェシカ・ジョーンズ、ルーク・ケイジ、アイアン・フィスト、そしてパニッシャーの加わった物語に興奮したのです。

そんなことは不可能だろう、と言われました。それでもマーベルは最高のチームを結成し、13シーズン、161時間ものエピソードを執筆し、プロデュースし、演出し、編集し、音楽を作ったのです。
少し時間を取って、最高の仕事によって栄誉を与えてくださった俳優や脚本家、演出家、ミュージシャンのみなさんのお名前をオンラインでご確認ください。私たちは作品の一瞬一瞬が大好きでした。世界中で私たちを励ましてくださった、一生懸命やる価値がある仕事をさせてくださった、ファンのみなさんのおかげです。

本当にありがとうございました! マーベル・テレビジョンの一同を代表して、視聴者のみなさんに、これ以上ない誇りと喜びを表明します。
我々のネットワークのパートナーは、すばらしいキャラクターの物語をもはや描き続けたくないとの判断を下したようですが、けれどもご存知のように、マーベルはもっとやれます。かつてマシュー・マードックの父親は言いました。“男の尺度はどうマットに倒れたかじゃない、どう起き上がったかだ”つづく…!(To be continued…!)

マーベルによるコメントは、これまで製作終了となったシリーズの再開を強く予感させるものだ。もはや“宣言文”だとすらいっていいだろう。それにしても気になるのは、Netflixのコメントにはマーベルへの謝辞が含まれているのに対して、マーベル側は出演者やスタッフ、ファンに温かい言葉を贈っているかたわら、Netflixという企業名すら出さず、「我々のパートナーは、すばらしいキャラクターの物語をもはや描き続けたくないとの判断を下したようです」とすら記していることだ。

声明文にも代表者として名前の記されたジェフ氏は、先日のインタビューにて、「デアデビル」「ルーク・ケイジ」「アイアン・フィスト」の製作終了について「Netflixの下した決定であり、私たちは何も言いませんでした」「番組が終わるのにはいろんな理由がありますし、多くの場合、私にその話をする自由はありません」述べていた。「ジェシカ・ジョーンズ」の最終シーズンは未配信だが、そのほかのシリーズが物語の途中で相次いで製作を終えていること、マーベル原作ドラマが事実上の総打ち切りとなったことは、やはり異様なものとも受け止められるだろう。なぜこのような結果になったかはわからないが、ストーリーが完結していないことを横においてもなお、どこか心地の悪い印象はぬぐえない。

ともかくマーベル・テレビジョンは、将来的になんらかの計画が存在することを隠していないわけである。具体的な時期こそ不明だが、いずれ新たな情報が入ってくることになるだろう。続報に期待!

Netflixオリジナルシリーズ「Marvel パニッシャー」シーズン1&2は独占配信中。
配信ページ:https://www.netflix.com/title/80117498

Netflixオリジナルシリーズ「Marvel ジェシカ・ジョーンズ」シーズン1&2は独占配信中、シーズン3は2019年配信予定。
配信ページ:https://www.netflix.com/title/80002311

あわせて読みたい

Sources: Deadline, Marvel

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。