『ジョン・ウィック:チャプター2』過激カースタント、元ネタは『ベイマックス』だった

キアヌ・リーブス主演の『ジョン・ウィック』シリーズといえば、度肝を抜かれる超絶スタントがたっぷりの人気シリーズだが、シリーズ2作目『ジョン・ウィック:チャプター2』(2017)では、あるディズニー作品のアクションが手本にされていたという。2014年公開のCGアニメ作品『ベイマックス』だ。
意外な元ネタが明らかになったのは、『ジョン・ウィック:チャプター2』でジョン・ウィックさんが愛車のフォード・マスタングに乗って激しいアクションを展開するシーン。巧みなドライビングで倉庫を駆け抜け、敵の車やバイク、さらに人体にもボディをぶつけて蹴散らす豪快なシーンで、カーアクションとカンフーを組み合わせた「カー・フー」なる新ジャンルまで打ち立ててしまったものだ。
このシーンで、ジョン・ウィックさんが操るマスタングが勢いをつけて横にスライドしながらジャンプをしてみせるカットがあった。スタントダブルのジェレミー・フライが英Metroに語ったところによれば、これはアニメ映画『ベイマックス』に着想を得たものだったという。
『ベイマックス』では、仮面の男(ヨウカイ)に追われ、主人公ヒロ・ハマダと仲間たちが車を運転してサンフランソウキョウの街を駆けるアクションシーンがあった。はじめはワサビがハンドルを握ったが、緊急事態にも関わらず赤信号で律儀に止まるなど慎重な運転にしびれを切らしたゴー・ゴーがハンドルを奪い、大胆な運転を見せる。ゴー・ゴーは坂を駆け上がりながら、仮面の男のマイクロボットが作った段差を利用して大ジャンプ。横向きにスライドしながら着地する高度なカーアクションを決めてみせた。
『ベイマックス』ゴー・ゴーの運転術に惚れたジェレミーが、ジョン・ウィックさんにも同じことをさせたいと共同スタント・コーディネーターに提案し、実際に取り入れられたということだ。
取り入れられたのは、上動画の0:09で見せるスライディングジャンプ。スタントをこなしたジェレミーによれば、これがシリーズの中でも最も難しいスタントだったという。なぜなら、マスタングの車体全長(およそ5メートル50センチ)に対して、60センチほどの余裕しかない倉庫の扉を飛び抜けなければならなかったからだ。
最初のテイクでは失敗してしまい、扉の端にぶつけてしまったフロントが剥がれてしまったという。「身体は無事でしたけど、精神的にはやられてしまいました」。5度目の挑戦でついに成功した時は「シビれた」と振り返り、このアクションを「今まで携わった中でも最高にカッコいいショット」と誇らしく思っているようだ。
Source:Metro