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『スター・ウォーズ』ジョン・ウィリアムズ、映画音楽からの引退を示唆

ジョン・ウィリアムズ
Photo by TashTish https://en.wikipedia.org/wiki/File:John_Williams_tux.jpg Remixed by THE RIVER

『スター・ウォーズ』『ジュラシック・パーク』シリーズのテーマ曲などで知られる作曲家ジョン・ウィリアムズが、『インディ・ジョーンズ』第5作(タイトル未定)をもって映画音楽を引退する意向を示唆している。

Associated Pressのインタビューにて、ウィリアムズは「今は『インディ・ジョーンズ5』の作業中ですが、私よりもかなり若いハリソン・フォードが、これを最後の映画にすることを発表していると思います。ハリソンがそうなるのなら、おそらく私もそうなると思ったんです」と語った。1932年生まれのウィリアムズは今年で90歳、1942年生まれのフォードは80歳を迎える。

『インディ・ジョーンズ』第5作はシリーズの最新作にして最終作となる予定だが、現時点では、ハリソンが同作かぎりで映画出演を終えることは公言されていない。しかしいずれにせよ、ウィリアムズは映画音楽以外の仕事に今後の時間を費やす計画のようだ。たとえば『スター・ウォーズ』の作曲には約6ヶ月もの時間を要するが、ウィリアムズは「今の私には時間がかかりすぎる」と述べている。

2022年春、ウィリアムズは旧友であるチェリストのヨーヨー・マやニューヨーク・フィルハーモニックとコラボレーションしたアルバム「ギャザリング・オブ・フレンズ」をリリース。現在はピアニストであるエマニュエル・アックスのコンサートのために楽曲を手がけているほか、90歳の記念コンサートをはじめ、世界各国でコンサートの予定もある。「どんな活動も絶対にやらないのだとは思われたくない」と語るように、音楽活動は精力的に続けていく方針のようだ。

ウィリアムズは『インディ・ジョーンズ』第5作に先がけ、2022年公開のスティーブン・スピルバーグ監督最新作『The Fabelmans(原題)』の作曲を終えたばかり。スピルバーグとの関係性について、ウィリアムズは「50年の付き合いだから、ここから次の50年が始まるのかも」と笑った。「一緒に音楽や仕事をするのか、ただ一緒にいるだけなのか、どういう関係性になるにせよ、私たちはずっと付き合っていくだろうと思います。長年の親友だし、どちらも互いに対して“ノー”とは言わない関係だから」という言葉には、スピルバーグへの大きな信頼感がうかがえる。

約50年間携わってきた映画音楽からの引退が視野に入った今、ウィリアムズは「人々が映画や空間、聴覚、特殊効果でどんなことをするのか、100年間見届けたいと思っています。(映画には)すさまじい未来があると思うから」とも語っている。「体験そのものに大きな可能性と将来性を感じるのです。また戻ってきて、そのすべてを見聞きしたいですね」。

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Source: Associated Press

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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