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『ジョーカー』続編は製作費倍増、ミュージカルシーンに予算投入 ─ 『アリー/ スター誕生』に近い作風か

ジョーカー
TM & © DC. Joker © 2019 Warner Bros. Entertainment Inc., Village Roadshow Films (BVI) Limited and BRON Creative USA, Corp. All rights reserved.

DC映画『ジョーカー』(2019)の続編『Joker: Folie à deux(原題)』は、その第一報からファンに衝撃をもたらした。メンタルヘルスや格差社会などシリアスなテーマに取り組んだ前作から一転、なんと今度はミュージカル映画になるというのだ。

作品の詳細は明らかになっていないものの、製作・配給のワーナー・ブラザース・ディスカバリーは本作に相当のエネルギーと予算を投入する構えだ。米Varietyによれば、本作の製作費は約1億5,000万ドル。前作が5,500~7,000万ドルと推定されているから、じつに約2~3倍もの増額となった。

この製作費は『ワンダーウーマン』(2017)に並ぶ金額だが、本作は他のDC映画とは異なりアクション作品ではないとみられるため異例の高予算。前作を大ヒットに導いた主演のホアキン・フェニックス、監督・脚本のトッド・フィリップスには2,000万ドル、ハーレイ・クイン役を演じると報じられているレディー・ガガには1,000万ドルが支払われるということだ。

むろん、ポイントは本作がミュージカル映画であるところ。報道によると「複雑なミュージカル・シークエンス」の実現に予算が割かれるというから、ホアキン&ガガのパフォーマンスにも否応なしに期待が高まる。ちなみに、作品としては『イン・ザ・ハイツ』(2021)よりも『アリー/ スター誕生』(2018)に近いとのこと。『アリー/ スター誕生』にガガが出演していたからか……とも思われるが、そもそも同作はミュージカルではなく音楽映画。ということは、正統なミュージカル映画ではなく、音楽の要素が重要な作品だと考えるべきなのだろうか?

続編の物語は『バットマン』シリーズでおなじみの精神病院“アーカム・アサイラム”が舞台になるといわれ、共同脚本には前作のスコット・シルヴァーが続投。主人公アーサー・フレックの隣人、シングルマザーのソフィー役を演じたザジー・ビーツも出演交渉中と報じられている

映画『Joker: Folie à deux(原題)』は2024年10月4日に米国公開予定。撮影は2022年12月より開始予定だ。

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Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。