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DC映画『ジョーカー』ベネチア映画祭が熱狂、8分間の喝采と圧倒的絶賛 ─ 「世界を転覆させる、まさにジョーカーが望んだ映画」

ジョーカー
TM & © DC. Joker © 2019 Warner Bros. Entertainment Inc., Village Roadshow Films (BVI) Limited and BRON Creative USA, Corp. All rights reserved.

心優しい男は、なぜ悪のカリスマへと変貌したのか――。ホアキン・フェニックス主演、“狂気の犯罪王子”ジョーカーの誕生を描くDCコミックス原作映画『ジョーカー』が、2019年8月31日(現地時間)にベネチア国際映画祭でワールドプレミアを迎えた。

コミック映画としては稀有な映画祭参戦、業界内での早くからの絶賛、アカデミー賞有力との予想。話題に事欠かない『ジョーカー』の記念すべき初上映では、実に8分間に及ぶスタンディングオベーションが起こり、満員の客席からは歓声が上がった。去るカンヌ国際映画祭では『ロケットマン』が4分間、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が7分間の喝采に包まれたが、その上を行く熱狂ぶりだ。さらに米国の大手レビューサイトRotten Tomatoesでは、早くも批評家スコア87%という高得点を記録(9月2日0時現在)。さっそく、いち早く本編を観た人々の声を聞いてみよう。

“狂気の犯罪王子”に映画祭が熱狂

スティーヴン・ワインストラウブ(Collider)

「ワーナー・ブラザースが、なぜ『ジョーカー』をベネチア国際映画祭やトロント国際映画祭で上映することにしたのかがやっと分かりました。『ジョーカー』は傑作。たまたまコミック映画だっただけ。ホアキン・フェニックスはオスカーにノミネートされるでしょうし、この映画も映画賞に輝く可能性は十分ある。」

エリック・デイヴィス(Fandango)

「『ジョーカー』は、DCで一番アイコニックなヴィランを通した、(マーティン・)スコセッシの『キング・オブ・コメディ』に対する大胆かつ素晴らしいラブレター。心が死ぬまで生き始められなかった、虐げられていた一人の男を描く、ダークで、不穏で、残酷で、悲しい映画です。ホアキン・フェニックスは本当に良い。」

アレックス・ビリントン(FirstShowing.net)

世界は『ジョーカー』以前と、『ジョーカー』以後に分けられる。世界がこの映画に備えているのかどうか、僕には分かりません。たぶん、備えているんだと思うんですけど。本当に素晴らしく、クレイジーで、斬新で、容赦がない。この映画が存在することが信じられないけど、確かに存在するし、公開されるんです。」

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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