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サン・オブ・スーパーマン!新たなスーパーボーイのジョナサン・サミュエル・ケントがデビュー!

バットマンの実子、ダミアン・ウェインがロビンとなってもう10年近く経過しており、その間もDCユニバースではグリーランタンが新たに二人増えたり、黒人ウォリー・ウェストと白人ウォリー・ウェストがそれぞれスピードスターになったり、ジェイソン・トッドが家族和解したりし、MARVELユニバースではアイアンマンを黒人女性が襲名したりとキャラクター達にも多くのことが起きました。そして2016年、DCユニバースRebirthを機にスーパーマンの実の子供、スーパーボーイがデビューしました。

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クリプトン星人と地球人の血を引くジョン・サミュエル・ケント

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ジョナサン・サミュエル・ケントの父親は大規模世界改変イベントの『フラッシュポイント』が起きる前、翻訳なら『スーパーマン/バットマン』や『スーパーガール』、『ハッシュ』、『アンダー・ザ・レッドフード』、そして世界一の鬼才グラント・モリソンによる『ブラックグローブ』や『バットマン・アンド・サン』~『バットマン:インコーポレイテッド』までの世界のスーパーマンです。『フラッシュポイント』に乗じて謎の力を持つパンドラが3つの世界を統合して上書きされたいわゆるニュー・アースのスーパーマンはそのまま若いスーパーマンになったと考えられてきました。ですが実際は滅びゆく星をボトルに切り取って保存する狂った宇宙存在ブレイニアックによってスーパーマンとロイスはボトルに隔離されていました。実際はある世界の星にドーム状で隔離されていましたが『コンバージェンス』で色々あってロイスがクラークの子を出産し、現行でバットマンやフラッシュ達が活動している世界に来ました。

今のスーパーマンはマイホームパパ

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『フラッシュポイント』後に出来たNew52世界のスーパーマンはMr.オズの暗躍もあってか戦いの日々に幕を下ろし、『フラッシュポイント』前世界のクラークがスーパーマンの名を襲名しました。色々とややこしいかもしれませんが、若くて大人しいクラークから堂々として自信のある大人の男なクラークが主人公になり、SUPERMAN誌は新たな要素に至りました。それはクラークとロイスの子のジョン・サミュエル・ケントこの存在です。名前も身分も偽って農場を営むクラークは妻と子を守りながらもスーパーマンとして活動し、その一方でスーパーマンの子のジョンはクリプトン星人の力に目覚め始め、偉大なヒーローである父の背中を見ながら失敗と成長を経験しています。日頃は農場で馬や牛を相手にしたりトラクターの修理に追われたりする父のクラークが慎重に悩みながらもジョンがヒーローになっていく過程を見守っているのは感慨深いものがあります。

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そしてジョンもあのカンザスの農家で育った牧歌的な善性を持つクラークと都会でバリバリ働くキャリアウーマンのロイスの影響を受け、何処にでもいるようなテレビゲームで遊んだりする明るい少年。そんな彼が父の活躍に一喜一憂し、近所の可愛い女の子と仲良くなったりする様は実に甘酸っぱいものがあります。父親になったクラーク・ケントとその息子でまだ不安定なジョン・サミュエル・ケントの二人を主人公に据え、クラーク・スミスとジョン・スミスに改名。SUPERMAN誌はNew52のクラーク・ケントが失っていた家族愛の要素を強く押し出すことで、『DC UNIVERSE Rebirth』から始まったSUPERMAN誌はスーパーマンからスーパーボーイにヒーローの心が受け継がれる物語という色を帯びたのです。

Mr.オズが父親になったスーパーマンに対して「お前達家族は自分達が思っているような存在ではない」と告げ、事実多くの不審な描写が見受けられたり、New52世界のスーパーマンが復活をしないといった謎も多いSUPERMAN誌。クラークとジョンに一大波乱が起きることは確実でしょう。ですが謎の男オズは『ウォッチメン』のオジマンディアスではないかという説があります。これを想起するシーンは多々あり、信憑性があると言えるでしょう。

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加えて妻子持ちスーパーマンは今の世界を「この世界は疑念と不信に満ちている」と述べました。『ウォッチメン』もまた、世界が崩壊する疑念と不信が蔓延した世界が舞台となっており、オジマンディアスが事件を起こしたのも輝かしい明日が信じられなかったからです。明日を信じられなかった男、オジマンディアスと”明日の男(マン・オブ・トゥモロー)”の異名を持つスーパーマンは対象的な属性を持っているは明らか。そして両親を失くし、孤立無援となって死が決定しようとも戦い続けた若きスーパーマンを試すような行動をオジマンディアスが仕掛けていたのも全ては”DCユニバースのヒーローは終末時計を打破できるのか”、引いては”自分がした行動は間違っていたのか”を検証するためなのかもしれません。もしそうならば2011年に起きた『フラッシュポイント』から現在に至るまで、二人のスーパーマンの人生を操っていただろうオジマンディアス。その彼の探求においてスーパーマン(マン・オブ・トゥモロー)の息子、ジョンは核になるでしょうね。

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余談ですがジョンはバットマンの実子にしてロビンのダミアン・ウェインとSUPER SONS誌でチームアップすることが発表されいます。ジョンの少年らしさ満点の可愛らしさには特筆すべきものがあり、読んでいて心が穏やかになる彼の成長が楽しみです。

 

Writer

小村健人村上 幸

DCコミックスと非ヒーローコミックスをメインに読んでいます。ユーロコミックスを原語で読むのが現状の目標です。好きなヒーローチーム:ジャスティス・リーグ・インターナショナル好きなヒーロー:たくさんのDCヒーロー(特にキース・ギッフェンがライターを担当した時のヒーローかヴィラン) salarmko@outlook.jpお仕事の依頼はこちらへ。