『ジュラシック』シリーズでR指定映画は製作できるのか?コリン・トレボロウ監督「観てみたい」

『ジュラシック・パーク』『ジュラシック・ワールド』シリーズといえば、恐竜たちが人類を襲う恐怖映画でありながら、ファミリー映画としても幅広く親しまれるよう演出されてきた。そんなシリーズで恐怖度や残酷描写を増加させた、“R指定映画”を製作することは可能だろうか?
このシリーズは基本的に、PG-13指定で米国公開されてきた。大人から子どもまで楽しめる本シリーズは、様々な制限がある中で工夫を凝らして、観客をとことん驚かせる恐怖演出の限界を探ってきたのだ。それが解放されたとき、『ジュラシック』シリーズは一体どのような進化を遂げるのだろうか、それは未知の領域であるが、ファンの中にはかつてない恐怖が襲う恐竜映画を観てみたいと望んでいる者もいるに違いない。
『ジュラシック・ワールド』シリーズ最新作にして完結編、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022)が米国公開されてから2ヶ月、リリース版が早くも米国で登場した。これを記念して、『ジュラシック・ワールド』シリーズのコリン・トレボロウ監督が、Colliderのインタビューに応じている。このシリーズはもはや、PG-13指定として公開されることが伝統的だが、R指定として製作される可能性はあるのだろうか、スタジオは許可を出すだろうか?
「その質問に答えるのは難しいです。僕にもわかりません」と戸惑いながらもトレボロウは、『ジュラシック』シリーズで「『クワイエット・プレイス』シリーズような、R指定で本当に怖い映画として作れるのであれば、それを僕は観てみたいです」と答えている。『クワイエット・プレイス』といえば、音に反応して人々を襲う怪物の襲来により文明が滅び、荒廃した世界で必死に生きる家族を描く物語。『ジュラシック』シリーズと同じく、ジャンプスケアの演出が特徴的だが、『クワイエット・プレイス』ではさらにバイオレンスや恐怖演出が激しさを増している。
R指定版に興味津々の様子をうかがわせているトレボロウだが、「親が子供をその映画に連れて行って、一生おびえさせることになるのであれば、それは問題でしょう」とも持論を展開。「この映画の将来的なビジョンがあるフィルムメイカーに、手錠をかけるようなことはしたくありません」と可能性は残しつつ、『ジュラシック』シリーズの魅力についてこう語っている。
「僕が知っているのは、みんな恐竜が好きで、恐竜が出てくる映画が好きで、『ジュラシック・パーク』の原作者、マイケル・クライトンが作り上げた世界観が好きであるということだけです。なぜ恐竜と人間が同じ場所にいるのか、そのSF的な発想が素晴らしいんですよ。」
『ジュラシック』シリーズには無限の可能性が秘めているはず。R指定として製作される日が訪れるのかは定かでないが、それもまた新たなる作り手を生み出し、また新たなる観客をこの世界に引き寄せるきっかけとなり得るかもしれない。
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Source:Collider