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妹を救うためアメリカに乗り込んだ男の殺人空手が炸裂する!『KARATE KILL/カラテ・キル』レビュー

金子修介監督、花井瑠美、武田梨奈、清野菜名、加弥乃共演の「少女は異世界で戦った」を第1作として製作したマメゾウピクチャーズが放つ第2弾は、同映画で銀幕デビューを飾ったアクションパフォーマー・ハヤテ主演の『KARATE KILL/カラテ・キル』。

アメリカのロサンゼルスをメインに(東京では1日だけ)、ほぼ全編アメリカで撮影され、「少女は~」では血をまったく見せなかったのとは真逆で、血が噴き出すようなバイオレンス描写などにもまったく遠慮がない。アメリカでなければ作れなかったであろう意欲作となっている。

ハヤテ演じる空手の達人・ケンジが、女優を夢見てロサンゼルスに留学したものの行方不明となってしまった紗倉まな演じる妹のマユミを探しに渡米するが、彼女はテキサス州エルパソ郊外にある謎の組織“キャピタル・メサイア”に捕えられていた。ケンジは旅の途中で知り合った亜紗美演じるケイコと共に妹を奪還するべく戦いを挑んでいくのがストーリー。
主人公のケンジを演じるハヤテは空手の師範で、日本国内屈指のパルクールコーディネーターとしても実績を持つ新鋭俳優で、デビュー作となった「少女~」でもアクションを披露しているが、今回は堂々と主役としてその高い身体能力を見せつける。鋭い動きとキレの良さは観ていて本当にスゴイと感じさせる。その姿は、現在アメリカで活躍し、80年代にはアクションスターとして人気があった真田広之の姿を彷彿とさせる。
マユミ役の紗倉がセクシーアイドルとしての本領を発揮するかと思えば、ケイコ役の亜紗美はハヤテとのラブシーンのほかにも得意のアクションも披露している(欲を言えば、もう少し亜紗美のアクションが見たかった……)。

監督は「モンスターズ」で長編映画監督デビューし、「サムライ・アベンジャー/復讐剣盲狼」や「女体銃 ガン・ウーマン/GUN WOMAN」の光武蔵人。1970年代に東映で数多く製作された千葉真一主演の一連のカラテ映画や、“グラインドハウス”や“エクスプロイテーション“と呼ばれるアメリカのB級アクション映画などへのオマージュに満ちながらも、新たなアクションスター、ハヤテの魅力を存分に堪能させてくれる快作だ。

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masashiobara小原 雅志

小学館のテレビ雑誌『テレパル』の映画担当を経て映画・海外ドラマライターに。小さなころから映画好き。素晴らしい映画との出会いを求めて、マスコミ試写に足しげく通い、海外ドラマ(アメリカ、韓国ほか)も主にCSやBS放送で数多くチェックしています。

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