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アンソニー・ホプキンス主演『リア王』米国版予告編、公開される ― 舞台は現代、米Amazonにて配信

https://www.youtube.com/watch?v=ETNWHHczj1w 動画サムネイル

ウィリアム・シェイクスピアによる“四大悲劇”のひとつ「リア王」を、名優アンソニー・ホプキンスを主演に迎えて映像化した『リア王(邦題未定、原題:King Lear)』の米国版予告編が公開された。米国Amazon Prime Videoでは2018年9月28日より配信される。

80歳のリア王は退位のため、3人の娘であるゴネリルとリーガン、コーディリアに領地を分配することを決意する。自身への愛情によって領地を与えようとしたリア王は、自らに媚びることを拒んだ末娘のコーディリアを追放。しかし力を得たゴネリルとリーガンは、逆に父親を国から追い出すのだった。同じころ、首相のグロスターは息子たちに裏切られて身を隠すことに。リアは狂気に堕ち、グロスターは盲目になり、国と家族が混沌と戦争に呑まれていくなか、リアとコーディリアは再会する……。

アンソニー・ホプキンス主演による『リア王』は、英BBCとAmazonの共同製作によるもの。英BBC Twoでは2018年5月28日に放送されており、このたび満を持しての米国配信となる。「リア王」は過去に何度も映像化されており、この戯曲を原案として黒澤明が『乱』(1985)を、ジャン=リュック・ゴダールが『ゴダールのリア王』(1987)を製作したことも知られている。

このたびの映像化で脚本・監督を務めたのは、『あるスキャンダルの覚え書き』(2006)や『アザーマン -もう一人の男-』(2008)のリチャード・エアー。通常の舞台化であれば3時間以上、時には4時間にも及ぶ大作を、115分という長さにシェイプアップしての脚色となる。また、注目すべきは舞台設定を21世紀の“架空の国”に置き換えているところ。「リア王」という名作戯曲が孕む現代性がいかにあぶり出されるか、その手腕に期待がかかる。

リア王役のアンソニー・ホプキンスをはじめ、本作は共演者にも豪華な布陣がそろった。リアを追い込む娘のゴネリル役には『ハリー・ポッター』シリーズや『ハワーズ・エンド』(1992)、『いつか晴れた日に』(1995)のエマ・トンプソン、同じく娘のリーガン役には『奇跡の海』(1996)や『キングスマン:ゴールデン・サークル』(2017)のエミリー・ワトソン。末娘コーディリア役には『Lady Macbeth(原題)』(2016)での演技が評価され、クリス・パイン主演のNetflix映画『Outlaw King(原題)』(2018)ではヒロインを演じる新鋭女優フローレンス・プーが起用された。グロスター首相役には『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(2011)などの名優ジム・ブロードベントが配されている。

テレビ映画『リア王(邦題未定、原題:King Lear)』は2018年9月28日より米国Amazon Prime Videoにて配信。日本での配信情報が待たれるばかりだ。

Sources: Prime Video, Collider
Eyecatch Image: Prime Video 動画サムネイル

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。