『ドリームプラン』会見レポート全文、ウィル・スミスやウィリアムズ姉妹らたっぷりトーク

──イシャへの質問です。ここにいる人たちなら自分の家族について正しく語ってくれると思ったのはなぜですか?
イシャ・プライス:ティムとトレヴァーの情熱ですね。彼らは私たちの父の話を語りたいと願っていました。悪く言うためじゃなくて、人々に、父としてどんな人だったのか、何をしたかったのかをわかってもらうための話。そこに家族がどう協力したのか。彼らの狙いがそこにあるとわかったら、私は安心できるようになりました。そこから私たち家族について掘り下げていくプロセスが始まりました。その段階での脚本はまだ初期のもので、もっと良くできる余地、正しくできる余地がありました。でも私たちにはウィルもいてくれました。私たちはウィルをすごく尊敬しているし、彼も正しく演じたいと思ってくれていました。私たち家族が納得できる、忠実な形でやるのでなければ、彼はやらないという態度でした。それには時間がかかりました。
父のことを悪く言う人はまだいました。私たちは、このフィルムメーカー、このチーム、みんなが正しいことをしてくれると信頼できなければいけませんでした。スポーツがまさにそうだけれど、チャンスは1回しかない。一発で決めないとだめなんです。だからこの映画は正しい話を、正しく、公正で、正直に語るものでなければなりませんでした。家族みんなでそこに行き着くには少し時間がかかりました。想像できるでしょうけれど、私たちの中には不信感もあったから。ビーナスはすごく長いこと世間の目に晒されてきました。彼女についての記事が初めて書かれたのは、彼女が10歳、いえ8歳だったか。あ、9歳の時。「コンプトン・ガゼット」です。その年から記事に書かれてきたけれど、人は私たちの家族を理解しませんでした。リンドレアや私に「家族は本当に仲が良いんですか?」「喧嘩したりしますか?」と聞いてくる人もいました。そういうことが続くと、不信感が強まっていく。
だけど、毎日、すべての過程に関わらせてもらえるならということで、私たちは信頼するに至ったんです。私に苛立った人もいたでしょうけど(笑)、そこは大事なことでした。正しい形で語られるようにするという責任が私にはありました。キャスト全員も、製作チームも、同じことを目標にしていました。だからこういう形で完成したんです。(必要なのは)ひとつだけじゃない。みんなが正しい形で私たちの父をヒーローとして語ろうとしないといけませんでした。それに、そこには母がいて、母が基盤を作ってくれたのだということも。また、家族のハートもしっかり描かれないといけない。そこはとくにこだわった部分でした。アーンジャニューは、完璧につかんでくれました。彼女は私たちの母の声をしっかり理解してくれて、彼女の存在を感じられるようにしてくれました。
つまり、(この映画を作るプロセスは)ひとつの旅だったんです。それも、楽で、真っ直ぐな旅ではありませんでした。でも、多くの人が一生懸命になり、深く掘り下げようとすることから、最高のものが生まれるということはあるんです。
WS:イシャが厳しく反対した日が1日だけあったよね。覚えている?
IP:Oh my god.
WS:何かが台無しになった、大切なものが爆発した、みたいな感じだったよね。(ここでウィルが歌うようにそれをジョークにする。一同笑)。イシャは大切なものが爆発したことにすごく深刻になっていました。
──ビーナスとセリーナへの質問です。あなたたちはすでに多くの女性、とくに黒人女性にインスピレーションを与えてきましたが、この映画を通じて少女たちに何を伝えたいですか?
VW:不可能はない、自分を信じて、ということです。疑ってはだめ。疑っても良いことは何もない。疑う時間があるなら自分を信じる時間に使って。それに、努力をすること。そうすることで自信が培われる。また、家族が力を合わせれば、なんだって達成できる。私はこの映画のそこを気に入っています。これは家族の映画。ウィルも言ったように、テニスをわからない人も家族ならわかる。家族がいればなんでもできる。最初から家族がいる人もいるし、家族を作っていかなければいけない人もいる。でも、家族に囲まれていることでもっとすごいことができるようになるんです。
SW:今、ビーナスが完璧に言ってくれました。自分を信じれば何だって可能。高すぎる目標は、ない。限界はないんです。だから高すぎる目標を立てることを恐れてはだめです。
──デミとサナイヤに最後の質問をしましょう。この経験からどんな思い出を得られましたか?あなたたちはこの映画のターゲット層ですが、どんなことを学びましたか?