【ネタバレ】『猿の惑星/キングダム』さらに悲しい別エンディングが判明、ノヴァ役女優が明かす

この記事には、『猿の惑星/キングダム』のネタバレが含まれています。

『猿の惑星/キングダム』別エンディングでは、メイがノアに銃を向けていた
伝説的な猿・シーザーの死から数世代後を描いた『猿の惑星/キングダム』では、猿の帝国が築き上げられていた。若き猿のノアと秘密を抱えた人間の女性・ノヴァ/メイはそれぞれの目的のために力を合わせることになり、猿の帝国に君臨する悪党プロキシマス・シーザーとの戦いに臨んだ。
激闘の末、プロキシマス・シーザーを倒したノアとメイ。劇中ラストでは、メイが別れを告げにノアの故郷を訪れる。ノアからの「猿と人間は本当に共存できるのか?」という問いに、後ろに小銃を隠しながら「わからない」と答えるメイ。ノアは賢明なオランウータンのラカから受け取った首飾りを、友好の印としてメイに授け、両者はそれぞれの道を歩んでゆくのだった。
猿と人間の関係をめぐる一波乱を予感させるエンディングとなったが、当初ノアとメイの別れを映したシーンでは、メイ役のフレイヤ・アーランの言葉を借りれば、「全く違う」内容になるはずだったという。アーランは米The Hollywood Reporterで、幻のアイデアを明かしている。
「元々、彼女はノアに対して銃を構えていました。でも彼は彼女に背中を向けていました。そこで(観客は)考えるわけです。“なんてことだ、彼女は彼を撃ってしまうのか”というふうに。それからメイは銃を向けながら、泣くんです。“私は彼を撃ってしまうのか?”と。そして彼女は撃たないことにするんです。彼がラカの名前を出してすぐ、銃をしまうんです。」

ところがアーランいわく、「編集の段階になって、もっと曖昧な感じにしたいということになった」という。「私自身、そっちのほうが良いと思いました」と語るアーランは、「もっと考える余地を与えられるじゃないですか。銃を構えるほど明らかでなくても良いと思いましたし、“彼女は彼らを殺してしまうのか。それとも用心のためなのか”という疑問を浮かべることができます」と変更に至った経緯を説明している。「それを決めるのは皆さんです」。
元々のアイデアが採用されていれば、シーンの緊張感が高まるばかりか、メイの猿たちに対する複雑な感情が露わになっていただろう。アーランは、オリジナル案の設定についてさらに深い説明を加え、「あのシーンでは、メイは彼に恐怖を抱いていたので殺そうとしていました。彼の知性は脅威になる。メイは殺したくないけど、そうしないといけないと感じていました」と続ける。
「それでもあの瞬間、彼女は殺せないのです。残酷なことを何度もやってきたけど、引き金を引くことはできなかった。なので、悲劇的で余韻の残る運命を感じさせるとても感情的な別れでした。」
製作陣は、『キングダム』に始まる『猿の惑星』新シリーズを3部作として構想している模様。シーザーを主人公とする3部作も手がけたプロデューサーのリック・ジャッファは、「もし正しくできれば、少なくとも3作は作れるでしょう」と続編製作へ意欲的な姿勢を見せている。次にノアとメイが再会した時、果たして両者が目指すのは共存か、それとも対立か。
『猿の惑星/キングダム』は公開中。
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