『キッチンの神様』レビュー ショールームのふとしたきっかけで動き出す物語【SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016上映作品】

『キッチンの神様』あらすじ

システムキッチンのショールームで働くさおりは、バツイチのシングルマザー。仕事と子育てで多忙な毎日を送っている。そんなある日、老夫婦からキッチンリフォームの依頼を受ける。

公式サイトより引用

様々な人の思いが詰まったキッチンが生む物語

キッチンの神様_main

『キッチンの神様』 (C)HASHIMOTO SOGYO Ltd.

『神様のカルテ』(2011年公開)などにも出演している金子さやかさんが、仕事に忙殺され娘に対する心の余裕がなくなりつつある主人公・さおりを好演している。

今作はショールームでの依頼人の会話という、仕事の一場面から物語が動き出す。やや焦り気味になっているさおりのミスや上司からのアドバイス、本作で重要な役割を担う老人・田口氏の希望を叶えるために奔走する様は、サクセスストーリーのような雰囲気を感じる。

一方、田口氏とのたどたどしい会話や、さおりと彼女の娘・七海ちゃんとの触れ合い、そしてクライマックスシーンなどハートフルな場面があふれていて、上記の印象と良いコントラストになっている。

淡々と進むストーリー展開も、安心して観ていられた。

元サラリーマンの監督らしい、仕事の気構えを感じさせる作品

『キッチンの神様』の監督である中根克氏は、電機メーカーのサラリーマンを辞めて映画界に飛び込んだという異色の経歴を持っている。

キッチンの神様_監督

キッチンの神様_監督

顧客に寄り添うように仕事をし、彼らのニーズを汲み取ろうとするショールーム内でのさおりの細やかな行動。そこには、中根氏の経歴を如実に感じさせるリアリティがあった。

さおりと同じ境遇にあるお母さんはもちろん、新社会人にもオススメな作品だ。

『キッチンの神様』 (C)HASHIMOTO SOGYO Ltd.

About the author

好きなジャンルはSF、特にファンタジー映画。そのきっかけとなった『ロード・オブ・ザ・リング』は筋金入りのオタクで、大学時代は卒論にするほど。

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