トム・ハーディの一人二役が素晴らしすぎる!映画『レジェンド 狂気の美学』レビュー

『レジェンド 狂気の美学』感想・評価


1960年代のイギリス
人望もあり頭もキレる兄 レジーと、心に不安定さと凶暴性を持ち合わせた弟 ロン
彼らは裏社会においての地位を確立し、向かう所敵なしだ。
フランシス(エミリー・ブラウニング)に恋するレジー
それを快く思わないロン
拡大していく組織
その果てに辿り着く末路
実在した双子のギャング クレイ兄弟の光と影を描いた作品だ。

まず何より、トム・ハーディの一人二役が素晴らしい!
只でさえ役を演じるということは難しい作業だ
ましてや実在した人物 その上二人も同時に!
完全に別人にしか見えないレジーとロン
二人が絡むシーンは一種のファンタジーであった。

『レジェンド 狂気の美学』レビュー

http://ameblo.jp/britain-park/entry-12167002273.html

トム・ハーディという素晴らしい役者を存分に堪能できるのはもちろん、(「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」を観て以来ぼくがゾッコンになっているだけだが)エミリー・ブラウニングがたまらなくキュートで仕方ない。
濃密な131分でした。

ギャング作品と言えば、バイオレンス描写であったりエゲツない人間模様が付き物だ。
確かにそれらも描かれちゃいたが、ぼくにとってこの作品は青春映画に入る部類の作品に感じられた。

仕事をして
恋をして
ケンカして
仲直りして

目の前のことに 生きるのに精一杯

ぼくらだってそうだ
何も変わらない。

ただ一点だけ違うことがあった
罪を重ね続けているかどうかの違いが。

一度罪を犯したのなら、道は二つしかない。
その罪を認め それ相応の代価を支払う
もしくは、更に罪を重ね続けていくかだ。

ぼくらにも当てはまることではあるが、その次元が違い過ぎた。

クレイ兄弟はひたすら罪を重ねていく。
罪を重ねていけばいくほどに 支払う代価が跳ね上がる。

永遠に罪を重ね続け 代価を支払うことから逃れ続けるか
逃れることができず 破滅するか

彼らの辿る未来はこの二つしかなくなっていく。

フランシスとの未来のため 一度は堅気になろうとするレジーだが、彼は再びギャングの道へと舞い戻る。

一度蜜の味を知ってしまえば、そう簡単には抜け出せない。

長期休暇後の会社が 学校がダルいように
吉野家の牛丼を食べた後に 松屋の牛丼を食べた時のように
今住む部屋よりランクが下がる部屋に住むのは苦痛なように
カラダの相性が合う人とのSEXを体験してしまったら 他の人とでは満足できないように

ギャングという蜜が 積み重なっていく罪の重さが 兄弟の絆が、レジーとロンを突き動かしていく。

いや、縛り付けていく。

双子の感覚は分からないが、実際に兄を持つぼくには感じ取れるものがあった。

時にそれが枷になる可能性もあるが、兄弟の絆というものは確かにある。

家族の繋がり
弟を心配する兄の想い
兄を慕う弟の想い

その関係性に他人が介入することは 立ち入ることは一切できない。

切っても切れない縁のような繋がりがしっかりと描かれていた。

ぼくは実際のクレイ兄弟の知識を何も持ち合わせていないので 確かなことは分かりませんが、クレイ兄弟の人生を ぼくらと同じ人間の人生を丁寧に描いていました。

冒頭でも述べましたが、何と言ってもトム・ハーディの一人二役が素晴らしい作品です!

ぜひ劇場でご覧ください。

5.6
総合評価:B

レジェンド 狂気の美学

原題 LEGEND
製作年 2015年
製作国 イギリス フランス
配給 アルバトロス・フィルム(提供 ニューセレクト)
上映時間 131分

青春
8
6
エロ
4
サスペンス
6
ファンタジー
4

About the author

映画アドバイザー 元俳優 ライター 映画イベントMC。Instagramを中心に最新映画から懐かしの映画まで幅広く紹介。「ファイトクラブ」 「GO」「男はつらいよ」がバイブル。好きな監督はウディ・アレン。お仕事のご依頼はa.safety.pin.storm@gmail.comまでお願い致します。

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