『レオン』マチルダの喫煙シーン、12歳のナタリー・ポートマンは反対していた「吸う姿を見られたくない」

映画『レオン』は、公開から25年以上が経った今なお語り継がれる名作だ。孤独な殺し屋の男と不遇な少女の“愛”を描いた物語やその衝撃的な結末は、世界中の映画ファンの心を打った。
一方、劇中ではフィクションとはいえ過激すぎる描写もあった。11歳の少女マチルダを演じたナタリー・ポートマンは当時12歳。とあるワンシーンについては、ポートマンが嫌がったというエピソードもある。
2000年に掲載された英The Guardian紙の記事では、リュック・ベッソン監督が製作の舞台裏を回顧。序盤に登場するマチルダの喫煙シーンに対するポートマンの反応を明かしている。
「11歳の子はもちろんタバコを吸いません。彼女も反対していました。あの時からすでに責任感があって、彼女はこう言いましたよ。“子どもに、私がタバコを吸っている姿を見せたくないです”って。」
ポートマンの主張をベッソン監督も受け入れ、「そしたら、(タバコを)やめたことを見せるのはどうだろうか?」と提案したそう。これにポートマンも「分かりました」と答え、話は済んだかと思いきや、監督はこうも伝えたそうだ。「やめることを示すなら、吸っていた、ということを見せなきゃいけない」と。「このような流れで、最初に彼女がタバコを吸う姿を見せ、それからレオンのためにやめたということで落ち着きました」と当時のやり取りを振り返っている。
劇中の描写に異を唱えていたポートマンだが、不安を抱いていたのは彼女だけではない。「彼女は『レオン』が初めての映画でした。少女が銃を持ち歩き、あらゆるところをめがけて撃つ映画ですから、彼女のご両親もとても怖がっていました」とベッソン監督。ポートマンの両親は撮影開始から数週間、監督に「つきっきり」で我が子を見守っていたという。「後に、関係は良くなり、彼らも信頼してくれました」。
ちなみに『レオン』は2023年10月27日(金)より2週間限定でリバイバル上映が決定済み。未公開シーン22分を追加した完全版で蘇る。
▼『レオン』 の記事
Source:The Guardian