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タイカ・ワイティティ監督、Xbox新作の短編作品で『インター・ステラー』『2001年宇宙の旅』にオマージュ ─ 夢を壮観の映像美で可視化

Lucid Dream
https://youtu.be/fyArCzlmiKM

米Microsoftが提供するゲームXboxの次世代機「Xbox Series X」をフィーチャーした短編作品『Lucid Odyssey(原題)』が公開された。監督を務めたのは、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)『ジョジョ・ラビット』(2019)などで知られ、米コカ・コーラの感動的すぎるクリスマス・コマーシャルを手がけたことでも話題のタイカ・ワイティティだ。

ワイティティ監督が手がけた「Lucid Odyssey」は、Xboxによる企画「Made from Dreams」の一環として制作されたもの。本作では、アメリカで活躍するゲーマー、ムーンライト・ウルフ(MoonLiteWolf)がXbox Series Xをプレイした後に見た夢を、可視化した内容が描かれている。ウルフが見た夢を抽出するにあたり、「ターゲット・ドリーム・インキュベーション(Targeted dream incubation)」と呼ばれる手法が使用されているという。

映像では、明晰夢状態のウルフが、夢の内容を思い出すよう指示を受けている。そして「これが彼女の見ているリアルな夢です」との見出しと共に、ウルフの頭の中で創られた夢がスタート。ウルフは目を閉じながら「私は森の中にいました」「飛ぶことについて考えていました」と夢を回想する。幻想的な森を歩き回るイラスト画のウサギ、壮大な上空を泳ぐ巨大クジラ。夢の中で描かれるウルフだけの世界が映し出される。

※夢であることを夢を見ていながら自覚している状態

夢の内容をはっきりと思い出せずにいる明晰夢状態のウルフに「息を吸ってください。夢の中にもっと深く連れていきましょう」と指示の声。すると、ウルフの身体が浮かび始める。この後の映像では、スタンリー・キューブリック監督の代表作『2001年宇宙の旅』(1968)の主な舞台となる宇宙船ディスカバリー号の内観や、クリストファー・ノーラン監督による『インターステラー』(2015)で登場する5次元に入り込んだ主人公のシーンを彷彿とさせる描写が映し出される。

夢が続く中、「宇宙でマスターチーフがDJをしていたんです」とウルフ。まさしく近未来のターンテーブルとでも言うのだろうか、ドーナツ型の機械を回す、人気ゲームシリーズ「Halo」の主人公マスターチーフが登場する。ヘルメットを外したマスターチーフの顔は、なんと猫ちゃんだ。なんとも独特な世界観が映し出されているが、これが“ウルフの見ているリアルな夢”なのだそう。映像は「Power Your Dreams(夢に力を与えよ)」との見出しで締め括られている。

ウルフの夢を壮観の映像美で可視化したワイティティ監督は、自身のInstagramで「僕は夢を叶えさせることが大好きなので、この企画に参加できてとっても楽しかったです」とコメント。「僕自身の夢は厳しく著作権で保護されているので、ここでは見られないでしょうね。それに、ぶっ壊れてるし」とジョークも交えている。

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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