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『エターナルズ』マ・ドンソク兄貴の出演映画を厳選紹介 ─ 韓国最強の男、この4作を観よ

エターナルズ
(c)Marvel Studios 2021

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『エターナルズ』(2021)は、7000年ものあいだ人類を見守ってきた10人の守護者、“エターナルズ”を描く一大群像劇。強さと優しさを合わせ持った最強の戦士、ギルガメッシュを演じたのは、韓国が世界に誇る俳優のマ・ドンソク/ドン・リーだ。

マ・ドンソクといえば、『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)をはじめ、『犯罪都市』(2017)『悪人伝』(2019)など数々の韓国映画にて破壊力のある鉄拳を敵に与えてきたことで知られる。『エターナルズ』でもまた、コズミック・エネルギーを拳にまとい強化させて、ディヴィアンツに強烈な一撃を食らわせていた。その圧倒的な強さと巨漢の見かけとは裏腹に、エターナルズの良心的な存在であり、アンジェリーナ・ジョリーふんするセナとの固い絆に魅了された方も多くいるに違いない。

エターナルズ
(c)Marvel Studios 2021

本記事では、そんなマ・ドンソクの簡単な経歴紹介から、これまでに出演してきた作品を厳選していくつか紹介したい。

マ・ドンソクの経歴

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1971年に韓国で生まれたマ・ドンソクは、18歳で家族と共に米国に移住し、そこで米国国籍を取得した。大学卒業後、フィットネストレーナーやボディビルダーとして活動した後、子供の頃からの夢だった俳優に転身し、ファン・ジョンミンらが共演した韓国映画『天軍』(2002)にて映画初出演する。その後、『隣人-The Neighbors-』(2012)『新感染 ファイナル・エクスプレス』をはじめ、数々の韓国映画に出演し、『エターナルズ』でついにハリウッド進出を果たした。ちなみにマ・ドンソクは、“マ・ドンソク”と“ラブリー”を組み合わせた愛称、“マブリー”としても親しまれている。

マ・ドンソク オススメの出演作

『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)

『新感染 ファイナル・エクスプレス』は、カンヌ国際映画祭をはじめ、ファンタジア国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭にて絶賛され、マ・ドンソクの名を世界に轟かせたと言っても過言ではない作品だ。

舞台は、ウイルスの感染爆発に見舞われる韓国。ソウルからプサンに向かう高速列車の中で、大量に押し寄せる感染者たちと乗客者たちの死闘が描かれる。コン・ユ演じる主人公の父と幼い娘のほか、マ・ドンソク演じる大男の夫と妊婦の妻、横柄で身勝手な中年のサラリーマン、野球部の高校生たちなど個性に溢れた乗客者たちが、密室と化した車内で生き残りをかけて奮闘していく。果たして、彼らは生き残ることが出来るのか?

車内で繰り広げられる生存者たちによるスペクタクルなゾンビバトルは、単に逃げ惑ったり、武器で戦ったりするのではなく、そのシチュエーションにあわせた展開がしっかりと用意されている。また、極限状態だからこそ浮かび上がる人間の本質や、全力疾走する生存者たちによる感動の物語が描かれており、かつてないゾンビ映画に魅了されるに違いない。そして忘れてならないのが、同作で影の主役と言われるほどの存在感を発揮したマ・ドンソクだ。ゾンビを素手で倒す姿に注目しよう。

キャストはコン・ユとマ・ドンソクをはじめ、『82年生まれ、キム・ジヨン』(2019)などのチョン・ユミ、『パラサイト 半地下の家族』(2019)などのチェ・ウシク、元Wonder Girlsのメンバーであるソヒら。監督を務めたのはヨン・サンホ。同作の前日譚を描いたアニメ『ソウル・ステーション/パンデミック』(2016)、そして続編映画『新感染半島 ファイナル・ステージ』(2020)、『サイコキネシス 念力』(2018)など数々の話題作を手がけている鬼才監督だ。

なお同作は、ハリウッド・リメイクも決定済みだ

『犯罪都市』(2017)

『犯罪都市』は、2004年に実際に発生した事件を基に、強行犯係の刑事、韓国マフィア、中国の新興勢力、三つ巴の死闘を描いた作品だ。青少年観覧不可映画としては、『アジョシ』(2011)を超えて韓国歴代三位に躍り出た。興行面だけでなく、青龍映画賞をはじめ数々の国内映画賞を総なめにし、批評面でも高く評価された一作だ。

舞台は、2004年の韓国・ソウル。マ・ドンソクが演じるのは敵が包丁を持っていようとも、張り手ひとつで一瞬にしてねじ伏せられる強行犯係の最強刑事マ・ソクトだ。ある日、ビリヤード場で殺傷事件が発生し、ソクトは犯人を逮捕することに成功し、対立する組織同士の仲を取り持とうとするも、そこに中国の新興勢力が現れて、一触即発の事態に発展していく。

街の平和を守るため疾走するマ・ドンソク。拳ひとつで事件を解決に導こうとするマ・ドンソク。時に笑いを届けるマ・ドンソク。“マ・ドンソク映画の全てがここに集結”と言っても過言ではない一作に仕上がっている。

キャストにはマ・ドンソクのほか、godのメンバーであるユン・ゲサンをはじめ、『インサイダーズ/内部者たち』(2015)などのチョ・ジュユン、『哭声/コクソン』(2016)などのチェ・グィファ、『エクストリーム・ジョブ』(2019)などのチン・ソンギュらが名を連ねている。監督を務めたのは、『英雄都市』(2019)のカン・ユンソンだ。

なお、同作は続編映画『犯罪都市2 (原題)』が発表されており、2022年に韓国で公開予定だ。もちろん規格外の刑事、マ・ソクトとしてマ・ドンソクが続投している。

『悪人伝』(2019)

2019年、カンヌ国際映画祭で話題となった韓国映画は、『パラサイト 半地下の家族』だけではない。

『悪人伝』は、カンヌ国際映画で上映されるやいなや観客を熱狂させた。ヤクザの組長、チャン・ドンス(マ・ドンソク)はある夜、何者かに刺されてしまう。奇跡的に一命をとりとめたドンスだったが、敵対組織の仕業であると疑い、手下に犯人探しをさせる。一方で、連続無差別殺人鬼を追う荒くれ刑事は、ドンスに致命傷を負わせた相手が、この事件の犯人と同一人物であると確信し、ドンスにつきまとうようになる。ふたりは最初こそ敵意を剥き出しにするが、殺人鬼を捕まえるために、いつしか共闘していくことに。手加減を知らない男たちに待ち構える結末とは?

ヤクザ、警察、殺人鬼による三つ巴の戦いが繰り広げられる本作では、マ・ドンソクが殺られたら殺り返すという殺人鬼よりも凶悪な男を演じており、その迫真の演技に注目だ。そして韓国ノワールならではのシリアスなストーリー、かつてないほどのバイオレンスに、最後まで緊張感が途切れない。

共演者には、『人狼』(2018)のキム・ムヨル、「キングダム」(2019-)のキム・ソンギュなどが名を連ねている。なお同作は、シルベスター・スタローンによるプロデュースのもとハリウッド・リメイクが決定済みだ。

『スタートアップ!』(2019)

マ・ドンソク兄貴がおかっぱ頭の中華料理人に?

『スタートアップ!』では、学校も嫌いで家も嫌いな不良少年テギルが、親友が社会人になったことをきっかけに家出して別の町へ繰り出すところから物語が展開される。その町で偶然入った中華料理店で働くことになるが、同僚になったのは、おかっぱ頭で強面の厨房長のコソク(マ・ドンソク)だった。怖いもの知らずのデギルだったが、コソクをはじめユニークな同僚たちとの出会いを経て、社会について学んでいく。

目を開けたまま寝るマ・ドンソク、人の不幸が三度の飯より好きなマ・ドンソク、あの日本でも爆発的人気を博した曲を踊るマ・ドンソク、これまでに紹介してきた作品のどれよりも心温まる一作に仕上がっている。“マブリー”な魅力が全開だ。ただ、おなじみの張り手もしっかりと登場するので、いつも通りの兄貴ぶりにも注目しよう。

そのほかのキャストには、『狩りの時間』(2020)のパク・ジョンミン、「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」(2018)のチョン・ヘイン、「SKYキャッスル」(2018)のヨム・ジョンアなどが名を連ねている。監督は、『グローリーデイ』(2016)のチェ・ジョンヨルだ。

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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