ラミ・マレック、差別的な取り調べを受けたと語る ─ 「やってもないことで刑務所に入るかもしれない」

『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)や『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)で知られるラミ・マレックが、過去にロサンゼルス市警察から人種差別的な取り調べを受けたことがあると明かしている。The Guardianに向けて、事のいきさつを語った。
エジプト系アメリカ人のマレックにとって、アイデンティティを間違われることは決して珍しい出来事ではなかったようだ。”ラミ・マレック”という名前から、アメリカ人だと信じてもらえないことも多く、旅行するのも一苦労、空港でセキュリティ警告の引き金になってしまっていたと振り返る。

もっとも、最近では「『ボヘミアン・ラプソディ』の人だから、通してあげて」と、スルーされるようになったが、警察から不当な扱いを受けたこともあるという。
「ロサンゼルス市警察の車のボンネットに叩きつけられたんです。誰かが酒屋を襲って、女性のバッグを盗んだからだって。犯人はラテン系だといって、”君はその条件に当てはまる”って言うんです。エンジンがどれだけ熱かったか覚えてますよ。彼らは向こうでレースをしていたに違いありません、僕の手はもう少しで焼けるところでした。」
すると居合わせた“賢い白人の友達”が、「彼は実はエジプト人なんです、ラテン系じゃあありません」と説明したことで、なんとか事なきを得たというが……。「これはすごく危うい状況だ、やってもないことで刑務所に入ることになるかもしれないぞ”って思いながら、パトカーで笑ったことを覚えていますよ」。
移民への敵意を煽るという観点で、ドナルド・トランプが大統領となるアメリカの未来に不安を覚えるとマレックは語る。バラク・オバマが2009年に大統領に就任した際には、「ケニア出身の父と、カンザス出身の母を持つ男性がアメリカ大統領になれるという考えは、アメリカン・ドリームの物語から最も希望に満ちた瞬間の一つでした」と、ポジティブな機運を感じたそう。
しかし、現在は複雑な想いに駆られているようだ。「母は今、引っ越してこなければ知らなかったかもしれない、ある種の抑圧感を向き合っているんです」と、胸のうちを率直に吐露している。
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Source:The Guardian