現在も逃亡中『ウルフ・オブ・ウォールストリート』出資者の汚職事件に迫るドキュメンタリー映画、Netflixで配信へ ─ 「アジアのグレート・ギャツビー」と呼ばれた国際指名手配犯

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)の出資者として知られる国際指名手配犯、ジョー・ローに迫る犯罪ドキュメンタリー映画『Man On The Run(原題)』の世界配給権をNetflixが獲得したことがわかった。米Deadlineが報じている。
2018年、マレーシアの第6代首相ナジブ・ラザクは政府系投資ファンド「1MDB」の資金を不正利用したとして逮捕された。この汚職事件の首謀者として挙げられたのが、マレーシア出身の実業家、ジョー・ロー。資金洗浄ほか多くの罪に問われているが、現在も逃亡中。国際指名手配犯として追われ身にあり、中国で身を潜めているとされる。
不正により巨万の富を得ていたローはハリウッドにも進出し、マーティン・スコセッシ監督作『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)にも出資したことでも知られる。“アジアのグレート・ギャツビー”の異名も付けられるほどのパーティ好きで、世界各国の銀行口座に振り分けていた資金を同作主演のレオナルド・ディカプリオといったAリストのセレブたちとの豪勢なパーティやスーパーモデルとの交際費用に充てていたとされている。これを受け、ディカプリオはFBIから尋問を受けていたことが2023年3月に報じられた。
映画『Man On The Run(原題)』では、世界を巻き込む汚職事件が起こるまでに至った経緯を追う。服役中にあるナジブや1MDBの内部告発者であるザビエル・フスト、同事件を世界に広めるきっかけとなった記事を執筆したジャーナリストのクレア・リューキャッスル・ブラウンらがフィーチャーされるという。Netflixで2024年1月5日より世界配信が行われる。
ちなみに映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は、投資詐欺で逮捕されたウォール街のブローカー、ジョーダン・ベルフォートの半生を綴った1作。資金洗浄や職権濫用の愚かさも生々しく描かれていた。
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