【ネタバレ】「マンダロリアン」シーズン2最終話ラスト解説

この記事には、「マンダロリアン」チャプター16(シーズン2第8話)の極めて重大なネタバレが含まれています。必ず、同エピソードをご覧になった上でお読みください。

「マンダロリアン」チャプター16(シーズン2最終話)は、シーズン2を締めくくるに相応しい、大盛り上がりのエピソードとなった。マンドーとキャラ・デューン、フェネック・シャンド、ボ=カターン・クライズとコスカ・リーヴスは、囚われたベビーヨーダを取り戻すため、モフ・ギデオンが待ち構える軽クルーザーに乗り込む。

マンドーはダーク・トルーパー部隊をなんとかやり過ごし、ついにダークセーバーの猛威を振るうモフ・ギデオンとの一騎打ちにも勝利。しかし、そこにダーク・トルーパー部隊が帰還し、マンドーらの元に迫ってくる。
防護扉を閉鎖して立てこもるマンドーらだが、守りを破られるのも時間の問題だ。絶体絶命の彼らのもとに、一機のXウイングが接近する。セキュリティカメラの映像に写ったのは、ローブ姿の謎の人物。光る刃を起動させると、マンドーでさえ大苦戦を強いられたダーク・トルーパーを、まるで赤子の手をひねるように次々と倒していく。
この時代に生き残っている数少ないジェダイ。緑色のライトセーバー。右手の黒いグローブ……。狭い通路で複数の敵兵を続々と仕留めるその姿は、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)でダース・ベイダーが見せた“無双”ぶりそのもの。やがてマンドーらのもとにたどり着いたその人物は、煙立ち込める中からゆっくりと姿を見せ、ライトセーバーを収め、そしてフードを下ろす……。そこに立っているのは、伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーだ。
「ジェダイか?」「そうだ」。スカイウォーカーは両手を前で組み、強さと余裕を帯びた微笑みを投げかける。チャプター14(シーズン2第6話)惑星タイソンでベビーヨーダことグローグーが放ったフォースを感じ取り、保護に現れたのだろう。「彼のフォースは強いが、訓練なしには無力だ。私が命がけで守る。彼が力を極め、自衛できるまで」。
その言葉を聞いたマンドーは、ジェダイのことはジェダイに任せる決意をする。人前でマスクを外すことをためらっていたマンドーは ── まるでベイダーが最期に息子にそうしたように── その素顔をベビーヨーダに見せ、別れの挨拶を交わす。
この一匹狼の賞金稼ぎは、長い旅を共にした“息子”に「怖がるな」と伝え、彼の運命をマスター・スカイウォーカーに託した。そこに、彼の新たな友人としてR2-D2もやってくる。ヤンチャなベビーヨーダも、きっと退屈しないだろう。「フォースとともにあらんことを」。ジェダイ・マスターは次世代のフォースの担い手を抱えて、相棒のアストロメク・ドロイドと共に去ったのだった。
ルーク・スカイウォーカー役を演じた俳優は誰?
『スター・ウォーズ』映画に登場した愛すべきモブキャラたちをはじめ、ボバ・フェットやアソーカ・タノといった人気キャラクターを再紹介してきた「マンダロリアン」シーズン2のフィナーレを締めくくったのは、サーガの主役その人であるルーク・スカイウォーカーだった。『フォースの覚醒』『最後のジェダイ』『スカイウォーカーの夜明け』では、伝説のジェダイとして生きることに疲弊して隠遁、ライトセーバーの活躍も少なかったルークだったが、「マンダロリアン」では英雄としての姿をまざまざと見せつけてくれた。この頃のルークは、ダース・ベイダーとの激闘を経て、パルパティーンの闇の誘いも断ち切り、ジェダイとして最も力強かったことだろう。
エンドロールには、ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルの名もあり、若き頃のハミルの表情をデジタル加工で再現したものと思われる。そのボディダブルを演じたのは、ロンドン出身の1991年生まれ、マックス・ロイド=ジョーンズ(Max Lloyd-Jones)という俳優だ。
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マックス・ロイド=ジョーンズはこれまで、TVドラマのエピソードなど、小規模な作品で演じてきた俳優。『猿の惑星: 聖戦記』(2017)では、シーザーの後継者ブルーアイズのモーションキャプチャーを務めている。
チャプター16の配信直後から、ほぼ無名だったジョーンズのInstagramにはスター・ウォーズ・ファンからのコメントが殺到。エージェントの結婚式に参加したプライベートの投稿に、ルーク役を称えるコメントが続々と書き込まれている。
ところでマーク・ハミルは、『スター・ウォーズ』でのルーク・スカイウォーカー役の再演をかねてより否定、「過去には戻れない。もう終わったこと、手放さなくちゃ」と話していた。大局の期待を上回る形でのサプライズ登場となったルーク・スカイウォーカーは、予定されているシーズン3にも姿を見せるだろうか?『スター・ウォーズ』ファンの楽しみは、まだまだ続きそうだ。This is the way!
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