Menu
(0)

Search

マーベル・シネマティック・ユニバース、10年振り返る特別映像が公開に ― 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』出演者・スタッフが語る

Photo by Chris Jackson https://www.flickr.com/photos/cmjcool/8633318298/

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の公開に先がけて、米マーベル・スタジオは、マーベル・シネマティック・ユニバース10年間の歴史を振り返る特別映像を公開した。
本編映像や充実したメイキングのほか、ロバート・ダウニー・Jr.やクリス・ヘムズワースをはじめとした出演者&スタッフのコメントもたっぷりと収められた4分半、じっくりと噛みしめるようにご覧いただきたい。

注意

以下の映像および本記事には、マーベル・シネマティック・ユニバースの過去作品に関するネタバレが含まれています。

すべては『アイアンマン』から始まった

映像は記念すべきマーベル・シネマティック・ユニバースの第1作『アイアンマン』(2008)のジョン・ファヴロー監督が、同作の公開3週間前に語ったインタビューから始まる。

「すごく気になる時間を過ごしてます。これからどうなるのかわからなくて。(『アイアンマン』を)すごく誇りに思ってますし、できることはすべてやった。でも、この映画にみなさんがどう反応してくれるのか、本当にわからないんです。大失敗なのか、そこそこ普通の評価なのか、それともみなさんの期待以上なのか。さっぱりわからない、まったくわかりません。」

トニー・スターク/アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.は、その当時の状況について「(『アイアンマン』製作時)すごいものを作った、独特なものを作ったという思いはみんな持っていました。でも観客からの反応は望んでいた以上だった、パワフルでしたね」と振り返っている。

またマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、マーベル・シネマティック・ユニバースを始動させた頃の思いを明かした。

「10年と少し前、マーベル・シネマティック・ユニバースを始めた時、私には二つの夢がありました。ひとつは絶対に成功させること。もうひとつは、コミックの読者が味わっているのと同じような、圧倒的なものを観客に見せることです。」

スーパーヒーローのチームアップを大スケールで実現した『アベンジャーズ』(2012)について、ソー役のクリス・ヘムズワースは「これはまったく新しいものなんだ、と思いましたね」と話す。またファイギ社長は、ユニバースの黎明期に用意された“仕掛け”について「キャラクターを共演させるのは最高だと直感したんです」と述べている。

「『アイアンマン』のラストにサミュエル・L・ジャクソン(ニック・フューリー役)が出てくると、みなさんが彼を知っているかどうかはさておき、“これは誰? どういう意味だ? なぜここにいるんだ?”と思うでしょう。そして、『インクレディブル・ハルク』(2008)のラストにトニー・スタークが登場する。現在に比べればささいなことのようですが、あれが今の私たちを作っている基礎だったんです。」

ユニバースを支える俳優たち

「『アベンジャーズ』第1作のあと、これは普通のコミック映画じゃないなと思いました」と語るのはキャスティング担当のサラ・ハーレー・フィンだ。豪華スターが次々に登場する、コミカルなオフショットにも注目しよう。

「膨大な思考と苦労、情熱がそれぞれの作品すべてに注ぎ込まれているんです。私の喜びは、出演者たちが(演じることを)楽しみながら、観客が共感できるキャラクターを作り出してくれることですね。」

とりわけ本映像で印象的なのは、実際にスーパーヒーローを演じてきた俳優陣によるコメントである。

たとえば、クリス・ヘムズワースは「常に新しいことをする機会を与えられたのが良かったと思います。撮影現場でアイデアを投入して、自分の役柄にもう一度挑戦し直して、幸いにもキャラクターを進化させることができた」と語る。『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)での大胆なイメージ刷新は記憶に新しいところだろう。

また『アイアンマン2』(2010)からナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウを演じてきたスカーレット・ヨハンソンは、コミックのキャラクターを演じるプレッシャーを早くから感じていたようだ。

「人々にとって大きな意味を持つ、アイコニックなキャラクターを演じられたのはすごく良い経験でした。自分の演じ方を受け入れてもらえるか、観客のみなさんのことを最初から考えなくてはいけなくて。それにナターシャの靴を履いて歩いたり、悪いヤツをぶっ飛ばしたりできることも。」

そして『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』へ

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズでスター・ロードを演じるクリス・プラットは、現在のハリウッドにおけるマーベル・シネマティック・ユニバースの重要性を強調する。

「(関わっている)全員に感謝を伝えたい。この世界(マーベル・ユニバース)に参加して、僕たちの人生は大きく変わりました。過去10年間にマーベルが果たした役割は、僕たちにとって、とんでもなく意義深いものだったんですよ。」

ちなみに『アイアンマン』のジョン・ファヴロー監督は、ハッピー・ホーガン役の俳優として、現在も『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』などマーベル・シネマティック・ユニバース作品に携わっている。「(自分の作ったものが)他の映画や監督たちに受け継がれているのを見るのはいいものですね。」

そんな10年間の取り組みは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でひとつの区切りを迎えることになる。ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ役のエリザベス・オルセンは、「こんなことは映画史上なかったと思うんです。あらゆるシリーズを合流させて、ずいぶん以前に始まったストーリーの数々をひとつに織り上げるなんて」と語った。

そして本映像は、『アベンジャーズ』第1作で語られた「アベンジャーズ計画」についての言葉で締めくくられている。

「秀でた人々のグループを作り、それ以上のものが生み出せるのか試す、そういう計画があったんだ。(There was an idea to bring together a group of remarkable people to see if we could become something more.)」

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:http://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-iw.html

Source: Marvel Studios
Eyecatch Image: Photo by Chris Jackson

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly