ジェイソン・ステイサム主演『メカニック ワールドミッション』レビュー 前作を遥かに凌ぐ上物B級アクション映画!

映画『メカニック ワールドミッション』評価・感想

9/24公開ですが 一足早くレビュー。

2011年に公開された「メカニック」の続編だ。
徹底したリサーチを行い いかなる殺しも事故に見せかける凄腕の殺し屋 メカニックことアーサー・ビショップ(ジェイソン・ステイサム)は、前作ラストを経て平穏な日々を送っていた。
そんなある日、彼の過去を知るクレイン(サム・ヘイゼルダイン)から3人の大物武器商人の暗殺を依頼される。
依頼を断るビショップであったが、恋仲となったジーナ(ジェシカ・アルバ)を人質に取られたことで 再び暗殺の世界へと身を投じていく。
愛する者 その想いを守るため、持てる力のすべてを駆使して戦う男の姿を描いた作品だ。

1972年 チャールズ・ブロンソン主演「メカニック」のリメイク作として描かれた前作には、リメイク故の枷があった。
オリジナルという基盤がある以上、そこから大いにハミ出ることは許されない。

だが、今作にその枷はもう必要ない

監督が「THE WAVE ウェイブ」のデニス・ガンゼルへと変わり、リメイクという枠組から解き放たれた今作は 前作を遥かに凌ぐ上物B級アクション映画へと進化を遂げていた。

冒頭10分足らずで、ぼくらはビショップのプロフェッショナルぶりを目の当たりにする。
前作で描かれたその力が健在であることを知る。

一見「無敵じゃん!」「向かうところ敵ナシじゃん!」とも思えてしまう。

ジェームズ・ボンド
ブライアン・ミルズ
ジェイソン・ボーン
イーサン・ハント
フランク・マーティン
ジャック・リーチャー

彼らもまた無敵のプロフェッショナル達であるが、皆戦う理由も窮地に陥る理由も変わらない。

何かを守るため 誰かを守るために皆戦う。
自分のためだけにそのスキルを駆使していたのなら、何の苦労もなく生きていける男達だ。

だが、そんな人物に魅力はない。
そうではないから、そうはできない男達だからこそ魅力が生まれる。
住む世界が異なる彼らであっても、感情移入が可能となる。
思い悩む姿に 打ちひしがれる姿に胸打たれる。

アーサー・ビショップもまた類に漏れない。
愛する者を守るため 取り返すために戦う男だ。

殺しの世界にリアリティを感じられない観客であっても、愛する者を想う気持ちにはリアリティを感じられる。

あなたも ぼくも ビショップも、内包する想いは変わらない。
大切な人を大切だと 守りたいと想う気持ちに違いはない。

そして、只の暗殺ではなく 事故死に見せかけて殺さなければならないという制約がスリリングさを
不可能かと思われるミッションを成し遂げていくビショップの姿には興奮を覚えてしまう。

それこそが他作品のプロフェッショナル達との違いを
アーサー・ビショップという男の魅力を
今作の面白さを際立たせている。

よく「気楽に観られる映画」「何も考えずに観られる映画」という言葉を耳にする。
それはどこか軽い作品 劣った作品を指す言葉のように聞こえてしまう。
今作もその言葉が当てはまる作品ではあるが、どうか誤解しないで欲しい。

その言葉が当てはまる作品には、誰しもが胸に抱く想いが丁寧に描かれている。

それがあまりにも自然に描かれているため、作品世界へ入ることを容易にしている。
カンタンに受け入れられ、安心して観ていられる。

だからこそぼくらは気楽に 何も考えずに観ていられるんだ。

彼の力はあらゆることを可能にする。
成し遂げられることも人より多く その規模も大きい。

だが、強すぎる力に降りかかるリスクもまた大きなモノになる。
今作で彼に起きたことが正しくそうだ。
その呪縛から解放されるには、それまでやってきたことを精算するしか道はない。

彼の戦いは今後も続くだろう
まだその時が訪れていないのだから。

明確な伏線があったわけではありませんが、3作目が作られてもおかしくない作品です。

彼が真の平穏を 安らぎを手に入れるその時を目にしたい。

気楽に 何も考えずに観られる良い作品です。
ぜひ劇場でご覧ください。

Eyecatch Image:http://lahorecinema.com/mechanic-resurrection-watch-online-2016/

About the author

映画アドバイザー 元俳優 ライター 映画イベントMC。Instagramを中心に最新映画から懐かしの映画まで幅広く紹介。「ファイトクラブ」 「GO」「男はつらいよ」がバイブル。好きな監督はウディ・アレン。お仕事のご依頼はa.safety.pin.storm@gmail.comまでお願い致します。

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