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機械の腕は闘志の証!『LOGAN/ローガン』が再証明した「義手キャラ作品にハズレなしの法則」を代表する洋画義手キャラ7選

「キャラ萌え」

- 四十の歳をいよいよ迎えようかという段になって、こういう若者言葉はちょっと照れくさいですが、こちらのワードを小生に当てはめ鑑みてみるとですね、ある特定の条件を満たしたキャラクターを偏愛する己に愕然とさせられます。そして!この記事を読むTHE RIVER読者の皆様も!(落ち着け)自分じゃ気付いていないだろうけど、筆者と同じ傾向を少なからずお持ちであろうと僭越ながら推測するにいたり、拙稿をしたためているわけでございます。

アナタとわたくし、相通じるところなんか何もなさそうに思える二人に共通する「萌え」とは何か?それはズバリ、「義手キャラ萌え」でございます。洋画ファンに「義手キャラ萌え」をしない奴などいない、もっと言えば「義手キャラが出てくる作品にハズレなし」、これが私の説でございます。ピンときてないそこの貴方!この記事を終わりまで読めば理解してもらえるはず、きっと通じ合えるはずです!(気色悪いよ)

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[youtube https://www.youtube.com/watch?v=RH3OxVFvTeg&w=560&h=315]

『LOGAN/ローガン』のドナルド・ピアースに見る「義手キャラ」の魅力

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現在(2017年6月19日)絶賛公開中の映画『LOGAN/ローガン』、もうご覧になりましたか?最高でしたね?内容についてのマジメなレビューは他のライター諸兄に譲るとして、筆者が一番気に入ったポイントは何といっても本作の悪役、ボイド・フルブルック演じるドナルド・ピアースです。傭兵集団リーヴァーズのリーダー、ハンサムな容姿に落ち着いた物腰、それに似つかわしくない冷酷な所業、そして右腕のロポットアーム!予告編に登場した時から予感はありましたが、映画本編では右腕のアームを取り外して自らメンテナンスという、萌え心をくすぐる場面がちゃんと用意されていました。原作コミックでのピアースに義手という設定はないので、実写製作陣の英断というほかないキャラアレンジです。

想像してみてください、あの右腕が普通の腕だったとしたらどうだったかを。途端にキャラクターが薄くなり、魅力が減衰するような気がしませんか?事ほど左様に映像作品(人間ドラマ・恋愛ジャンルなどは除きます)において「義手」は、「装着者が生死のかかった修羅場をくぐっていること」、「装着者が四肢の欠損という大怪我に屈しない闘志の持主であること」という二つのポイントを画のみで雄弁に語り、キャラクター造形に深みを与える重要なガジェットであるわけです。そして奇妙な符号として、こういった義手キャラクターがメインに登場する作品はどれもこれも傑作揃い「義手キャラが出てくる作品にハズレなしの法則」、私が提唱するこちらの説の証左として、映画史を彩った魅力的な「義手キャラ」を以下に列挙いたします。この顔ぶれを見れば、この期に及んで未だ首を傾げていらっしゃる読者の方も頷かざるを得ないラインナップになっているはずです。

エントリーナンバー1番
『マッドマックス:怒りのデスロード』フュリオサ(シャーリーズ・セロン)

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こちらの作品タイトルを挙げるだけで私の説は半ば立証されたも同じですが、シリーズ最高傑作との呼び声高いこの映画で、マックスを差し置いて主役を張ったと言っても過言ではない我らが大隊長。死を恐れない勇者揃いのウォーボーイズの中にあって、イモータン様の絶大な信頼を得るまでに女性ながらどれだけの武勇を誇ったか。人前で弱みなど見せてこなかった彼女が、「緑の地」が永遠に失われたと知ったときにみせる魂の慟哭。あの名シーンでも彼女の「義手」が、戦士として仮面を被り続けた彼女を象徴するアイコンとして効果的な使われ方をしていました。

エントリーナンバー2番
『キャプテンアメリカ:ウィンター・ソルジャー』バッキー(セバスチャン・スタン)

シビルウォーではなく、あえてウィンター・ソルジャーの方を挙げさせて頂きました。左腕のロボットアームで横転した車のドアを紙のように剥ぎ取り、キャップの投じた盾を涼しい顔で受け止めてみせたバッキー。力をこめると積層パネルがカチャカチャとシフトチェンジするギミックもカッコよかったですよね。謎めいた素性と共に、アメコミ映画史屈指の素敵な悪役と言えましょう。

スパイダーマンをして「ロボットアーム?最高じゃん!」と言わせしめたバッキーの左腕。『シビルウォー』ではアイアンマンのユニビームに破壊されてしまいましたが、次作では無事に修理されて登場することを願ってやみません。

エントリーナンバー3番
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』ネビュラ(カレン・ギラン)

彼女の場合、どこからどこまでが自前の肉体で、どこからが機械かわかりにくいですが、『リミックス』終盤で彼女の左腕が「義手であるが故の演出」がしっかり描かれましたのでリストに入れさせて頂きました。
姉に戦闘訓練で負けたからって、養父であるサノスに脳みそを掻き出されたり、手を千切られたり(本人談)。冷静に考えてみると映画史を見渡しても、ここまで酷い目にあってる人もいないだろうというネビュラ。判らず屋だった一作目とは打って変わって、『リミックス』ではお腹すいたと甘えたり、姉と和解したりと、ツンデレのデレ部分を多く垣間見ることができました。彼女があらゆる武装を満載した戦艦ではなく、かわいいネックレスを欲しがるような未来は訪れるのか、次作以降も気になる存在です。

エントリーナンバー4番
『ウォーキング・デッド』メルル・ディクソン(マイケル・ルーカー)

『ウォーキング・デッド』作品世界最凶のお兄ちゃん。特にシーズン3で失った腕の代わりにブレード義手を付けてからの活躍はドラマ全体のアクセントとして目覚ましいものがありました。演じたマイケル・ルーカーと言えば『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』ヨンドゥ役が記憶に新しいですが、このメルルはあのヨンドゥの善性を半減させた感じ(ゼロではないです)と言いましょうか。そのキャラクター性も、今考えるとヨンドゥと通じるものがありましたね。

エントリーナンバー5番
『死霊のはらわた2』アッシュ・ウィリアムズ(ブルース・キャンベル)

当然忘れちゃいけないアッシュのチェーンソー。この義手を装着するに至るくだりは、映画史に残るくだらなさ(いい意味で)となっております。この映画、グロいことはもちろんグロいですが、タイトルからは想像できないほど「楽しい」作品ですので、ホラー映画が苦手で未見の方は是非ご覧になってみてくださいね。
また、こちらの『死霊のはらわた』シリーズは近年ドラマ『死霊のはらわた リターンズ』として同キャストでリブートされています。参考までにそちらの世界観を紹介する公式動画を貼っておきますね。

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=4ceRPg0kd3M&w=560&h=315]

エントリーナンバー6番
『燃えよドラゴン』ミスター・ハン(シー・キエン)

映画における格闘と言えば、必ずその名が挙がるブルース・リーの傑作『燃えよドラゴン』。中でも、ラスボス、ミスター・ハンとの鏡の部屋での最終決戦は、その斬新な演出(当時)で一度見たら忘れられないインパクトがありました。
筆者がこの映画を初めて見たのは幼少の頃なのですが、このミスター・ハンが左腕につけていた鋭い熊手のような義手がとにかく恐ろしかったのを覚えています。演じたシー・キエンさんは2009年に96歳で大往生されていますが、1980年代の香港カンフー映画では悪役として、なくてはならに存在感を誇った俳優さんでした。

エントリーナンバー7番
『逃亡者』フレデリック・サイクス(アンドレアス・カツーラス)

「義手キャラ」がストーリーの根幹に関わるアイコンとして登場した例です。ネタバレになってしまいますが、この映画における「義手キャラ」は、主人公リチャード・キンブル(ハリソン・フォード)が追う妻殺しの真犯人への、唯一の手がかりでした。魅力的なキャラというのとはちょっと違っていますが、「義手」が大きく扱われたという点で記憶に残る作品です。

あの期待作にも義手キャラ登場

いかがですか?どの作品も映画・ドラマ史にメルクマールとして残るタイトルばかり。お気づきの方もおられるかと思いますが、存在感が巨大すぎるのであえてリストに入れていない『スターウォーズ』のルーク・スカイウォーカーや、ダースベイダーもれっきとした「義手キャラ」でございます。また実写を離れて、漫画やアニメに目を向けても、寺沢武一の『コブラ』や、荒川弘の『鋼の錬金術師』、『風の谷のナウシカ』のクシャナ殿下もリストに入れることができそうです。
「義手キャラが出てくる作品にハズレなしの法則」、気付いてなかったけど、我々は同好の士であるということをさすがにご納得頂けたのではないでしょうか。本来であれば、なぜ義手キャラが登場する作品に傑作が多いのか掘り下げるべきなんでしょうが、義手という道具の持つ非日常でミステリアスな雰囲気ですとか、そういったものを劇中にあえて取り入れる監督の演出論ですとか、難しくてややこしい割に身のない素人論になってしまいそうなので割愛させていただきます。

ともかく筆者だけでなく、殆どの洋画ファンが「義手キャラ萌え」であるということをめでたく証明できたところで、そんな同好の皆様に朗報です。2015年のスパイアクション映画の快作『キングスマン』続編、『キングスマン:ゴールデンサークル』(2017年全米公開予定)、楽しみにしている方が多い作品であると思いますが、先日公開されたティーザー予告をもう一度ご覧になってください。はい、そうです。こちらの作品にも「義手キャラ」が登場することがはっきりと判明しております。そして、「義手キャラが出てくる作品にハズレなしの法則」に照らし合わせるならば、この『キングスマン:ゴールデンサークル』は公開を待たずして傑作であることが予め約束されているわけであります。公開中の『ローガン』と併せまして、是非劇場でこの法則の正否を確かめてみてくださいね。

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=6Nxc-3WpMbg&w=560&h=315]

Eyecatch Image:https://www.instagram.com/p/BM4Dyjcj0y7/

Writer

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アクトンボーイ

1977年生まれ。スターウォーズと同い歳。集めまくったアメトイを死んだ時に一緒に燃やすと嫁に宣告され、1日でもいいから奴より長く生きたいと願う今日この頃。