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2020年初、ロックアルバムが全米チャート1位 ─ マシン・ガン・ケリー新アルバムでポップ・パンク新時代到来

マシン・ガン・ケリー

2020年初、全米アルバム・チャート1位のロックアルバムが誕生した。“MGK”の愛称で知られるマシン・ガン・ケリー(Machine Gun Kelly)が9月25日(金)にリリースした5枚目の新作にして初のポップ・パンク・アルバム『ティケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』(原題:Tickets To My Downfall)だ。米ビルボードが発表した。

マシン・ガン・ケリー
photo by Nathan James

『ティケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』は発売初週、アルバム換算で126,000枚の売上を記録し、全米1位が確定。2012年のデビューから昨年までの間に4枚のヒップホップ・アルバムをリリースしたマシン・ガン・ケリーは、4作とも全米Top 10入りするヒットを記録していたものの、首位を獲得したのは今回が初。

ラッパーとしてヒップホップのジャンルでメインに音楽活動を続けていたMGKが今回リリースしたのは、ポップ・パンク・アルバム。いわゆる、ジャンルでいうところの「ロック・アルバム」にカテゴライズされるアルバムだ。ロック・アルバムが最後に全米首位に輝いたのは2019年9月14日付のトゥール(TOOL)の『フィア・イノキュラム』以来初とのこと。MGKが約1年1か月ぶりにロックを全米トップに連れ戻してきた。

『ティケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』はロック・バンドBlink-182のトラヴィス・バーカーがプロデュースし、楽曲の多くをMGKと共にコライトしている。少々意外かもしれないが、MGKは幼少期からパンクやロックが大好きで、Blink-182も少年時代によく聴いていて、ライヴにも足を運んでいたという。10年以上前のとある日、Blink-182のライヴを観に行ったMGKがトラヴィスに「今日ライヴ後楽屋に遊びにおいで」と招待されたことがきっかけで、2人の友好関係がスタートした。

2019年、MGKが精神的に“落ちていた”時トラヴィスの自宅を訪ね、気分転換に1曲作ってみたところ次々とアイディアが生まれ、アルバムが一気に完成。そしてアルバム制作やトラヴィスとその期間過ごした思い出や会話により、MGKは元気を取り戻したという。

※落ちて“downfall”にいたときに作った作品の為、今作には『ティケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』というアルバム・タイトルがつけられた。

ヒップホップやダンス・ミュージックなどが音楽のメインストリームになっている昨今、「POP PUNK IS DEAD(ポップ・パンクは死んだ)」や「ROCK IS DEAD(ロックは死んだ)」と言われることが多い中、MGKはアルバム制作中に「ポップ・パンクの新時代を創る」と宣言していた。「ラッパーが初めて作るポップ・パンク・アルバムで何ができるのか」との見方に対し、MGKは見事、有言実行を成し遂げたのである。

マシン・ガン・ケリー
photo by Nathan James

更に、アルバム発売4日後の9月29日には、突如『ティケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』のデラックス・バージョンをサプライズ・リリース。25日にリリースとなったアルバム本編に加え、6曲が新録された全21曲のアルバムが緊急配信となった。

そのうちの1曲「body bag」には、新世代ロック・スターと呼ばれるヤングブラッド(YUNGBLUD)と、ザ・ユーズド(THE USED)のVo.バート・マクラッケンがフィーチャリング。楽曲を聴いてみると、どこか耳馴染みのあるビートが……。大人気ポップ・パンク・バンド、フォール・アウト・ボーイ(FALL OUT BOY)の代表曲「ダンス、ダンス」をオマージュしているから、驚きだ。

マシン・ガン・ケリー、映画出演も

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THE RIVER編集部THE RIVER

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