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「ムーンナイト」エターナルズのカメオ登場が検討されていた ─ 脚本家、実現しなかったアイデアを明かす

ムーンナイト
(C) 2022 Marvel

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)ドラマ「ムーンナイト」では、カメオ登場を検討されていたMCUヒーローがいたという。ヘッドライターを務めたジェレミー・スレイターが物語の構想当時を振り返りっている。

「ムーンナイト」では、二重人格のマーク・スペクターとスティーブン・グラントがヒーローとして覚醒するまでの物語が描かれた。スレイターは以前、「ムーンナイト」がMCUのどのタイムラインに位置付けられているのかは分からないと発言していたが、物語はMCUとの関連性が無いままに進行し、幕を閉じた。しかし、米The Directとの取材でスレイターは、MCUの他作品のキャラクターとのクロスオーバーを検討していたことを明かしている。

「私は『エターナルズ』を登場させようと必死でした。クメイル・ナンジアニと仲が良いんです。キンゴ要素が欲しくもあって。ある時、古代エジプトを舞台に、アメミットを追い出そうとするコンスのアバターたちの様子をフラッシュバックさせるシーンを考えていました。他にもアレクサンドロス大王などもいたりして。そこでは、アバターがエターナルズとチームアップするんです。楽しいシーンだったんですけど、古代エジプトを再現して、壮大なアクションシーンにエターナルズ3〜4人を登場させるとなると、費用がものすごく高かったんです。」

エターナルズ
(c)Marvel Studios 2021

たしかにエターナルズは不死身な為、古代エジプト時代に遡るコンスの歴史に携わっていても不思議ではない。偶然か、『エターナルズ』では紀元前575年のバビロンが舞台として登場しており、観客にとって比較的分かりやすい繋がりでもあったはずだ。結果的に予算の都合からアイデアは断念されたようだが、「ムーンナイト」で監督を務めたモハメド・ディアブは、物語の側面からクロスオーバーが実現できなかった理由を米Varietyに語っていた。

「私たちは、作品の位置付けを自由に決めることができました。一番最初と最後のシーンでは、クロスオーバーも考えられていたんですよ。ただ、物語の開発を進めて、脚本に変更を加え続けていくうちに、“必要ない”と感じたんです。私たち皆で決断しました。それから私は、こう考え続けましたね。それがルールだ、と。最後にはMCUに自分たちをつなげるようなシーンを作らなければいけないと思いましたよ。でも、“何もないことがサプライズなんだ。この作品のユニークなところは他のものは必要ないんだ”ということになったんです。

この作品について嬉しかったのは、“MCU感が無い。よりドラマチックで暗くて、地に足のついた単独作品みたいだ”という言葉を頂いたことです。マーベルをより身近にすることが上手くいったと思います。誇りですし、満足しています。」

なお、『エターナルズ』のほかにも、構想段階ではムーンナイトとハルクのチームアップもオスカー・アイザックの提案で検討されていたことが分かっている。この時ディアブ監督は、「ある意味、二重人格のキャラクター2人が関わり合うのはブっ飛んだアイデアですよね」と語っていたが、こうしたクロスオーバーが実現していたら、「ムーンナイト」へ抱く印象も変わっていただろう。結果的にどのキャラクターのカメオ登場も見られなかったが、最後にスレーターは「他のキャラクターとチームアップさせる時間は、これからのMCUでたくさんありますよ」と前向きに語った。

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Source: The Direct,Variety

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。