「年に一度は映画館に行く」アメリカ人は半数以上 ─ 18歳~29歳が最多、若年層ほど多い傾向に

アメリカ人の半分以上が、年に一度は映画館へ足を運んでいる。
米ピュー研究所が2025年夏に実施した調査によると、アメリカ人のおよそ半数(53%)が過去1年間に映画を鑑賞したと回答した。とりわけ注目すべきは、映画館になじみのあるはずの年配層よりも若者のほうが劇場を訪れていること。18歳~29歳が最多の67%なので、3人のうち2人は過去1年間に映画を観に出かけていることになる。
近年、ハリウッドでは映画のヒットに欠かせない条件として「Z世代の心をつかむ」ことが挙げられている。大人向け映画ほど集客に苦戦する傾向があるが、そもそも映画館を訪れている人数の割合からして異なるのだ。
調査によると、30歳~49歳は60%、50歳~64歳は48%、そして65歳以上は39%。高齢者になるほど外出のハードルが上がるという側面はあるにせよ、ストリーミングサービスの普及もあり、映画以外の選択肢も増えているなか、若年層がいまだ映画館を重視しているという傾向には驚かされる。
男女別では、男性は53%、女性は54%とほぼ同列。人種・民族別ではヒスパニック系が59%で最多となり、白人とアジア系が53%で同率、黒人が49%となった。所得別では、高所得者が64%、中所得者が57%、低所得者が43%で、これは多くの人が予想する通りだろう。支持政党別では、民主党および民主党寄りの無党派層が58%、共和党および共和党寄りの無党派層が50%となった。
なお、過去一年間にまったく映画館を訪れなかったと回答したのは全体の7%で少数派となっている。
調査によると、北米(アメリカ・カナダ)における映画鑑賞者数のピークは2022年で、年間およそ16億枚のチケットが販売された(単純計算で1人あたり年5回は映画館に足を運んでいる計算)。その後のチケット販売数は減少しており、2019年は12億枚以上(1人あたり3.3枚)となっている。
2020年には新型コロナウイルス禍によって映画館の営業が中止され、その間に配信サービスが台頭するなど、映画業界の勢力図が大きく変化した。なお、2025年のチケット販売数は年間7億6,920万枚(1人あたり約2枚)だった。
国民の2人に1人「しか」映画館に行っていないと見るか、それとも、2人に1人「も」映画館に行っていると見るか。いずれにせよ、映画を観るという行為のありようが変わった今、“コロナ禍以前の数字に戻す”という目標は現実的ではないだろう。この数字がどのように今後変わっていくのか、映画館という場所が今後どんな空間となっていくのかが肝要だ。
Source: Pew Research Center



























