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『ネバーエンディング・ストーリー』リブートか ─ 映画化権を巡ってハリウッドで争奪戦

ネバーエンディング・ストーリー
© Warner Bros. 写真:ゼータイメージ

1984年に公開されて世界的な大ヒットとなったファンタジー・アドベンチャー映画の名作『ネバーエンディング・ストーリー』のリブートを求め、複数スタジオが映画化権を巡って争奪戦を展開していることがわかった。米Deadlineが報じている。

ドイツ出身のミヒャエル・エンデによる同名児童書を映画化したファンタジー大作の主人公は、いじめられっ子の少年バスチアン。古本屋でバスチアンは、不思議な異世界“ファンタージェン”を呑み込む闇の力を食い止める任務を課された、若き戦士の物語を偶然見つけて引き込まれていく。第1作に続いて、『ネバーエンディング・ストーリー第2章』(1990)、第3作となる『The NeverEnding Story III: Escape From Fantasia(原題)』(1993)が公開されている。

本シリーズにはドラゴンや巨人、シェイプシフターや壮大な王国が登場するファンタジーだ。『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』(2022‐)と『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』(2022‐)が凌ぎを削る中、類似したテーマや要素を備えた『ネバーエンディング・ストーリー』のリブートに、映画スタジオが興味を示し始めたとのこと。

その関心の高まりにより、本作の映画化権を求めて米国の映画スタジオや配信サービスが動き始め、複数関係者の話では権利の入札額として数百万ドルのオファーがあるという。しかし、権利を巡る舞台裏の事情は複雑な模様で、それ自体がまさに“ネバーエンディング・ストーリー(終わりなき物語)”だと称され、以前から映画会社やテレビ局がリブートに関心を寄せていたが、本国ドイツでは所有権を巡って様々な訴訟が起きている。

10年以上前には、第1作を公開したワーナー・ブラザースとKennedy/Marshall Company(キャスリーン・ケネディとフランク・マーシャル夫妻の会社)、レオナルド・ディカプリオの製作会社Appian Wayが別の映画化に取り組んでいるとも報じられた。しかし2011年にケネディが、「原作の権利確保に問題があったため、2度目の映画化とは縁がなかった」と説明している。

ここ数ヶ月で、『ネバーエンディング・ストーリー』への関心が高まったことにより、エンデの財団はビジネスに対する意欲を示しているが、どれだけ財団が物語の方向性についてコントロール権を望むかが障壁となっているとも伝えられている。

Source:Deadline

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Hollywood

ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行に料理と、読書とキャンプ。