『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』続編は絶対やらないとティム・バートン ─「私の財産はくれてやらんぞ」

『シザーハンズ』(1990)『ビッグ・フィッシュ』(2003)『チャーリーとチョコレート工場』(2005)など、長きに渡って愛される作品を輩出してきたティム・バートンはファンタジーの名手。初期の代表作の1つとして知られる『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(1993)の続編を求められることに幾分ドライなスタンスでいることを英Empireのインタビューにて明かしている。
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』はハロウィンタウンの王様ジャックがクリスマスタウンに迷い込んだことをきっかけに、クリスマスに魅了されていく様を幻想的な映像と歌で表現したストップモーションアニメ。ちょっと不気味だけどキュートなキャラクターたちはまさにバートンらしい世界観で、公開から30年が経過した今も、ハロウィン映画として、そしてクリスマス映画として熱狂的な人気を誇っている。
バートン本人にとっても非常に重要な作品であることから、続編やリブートには乗り気でないそう。「続編はやりました。他のこともやりました。リブートもやりました。ありとあらゆることをやりました。(『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』に)同様のことをやりたくないんですよ。皆さんが続編に関心を示してくれるのは素晴らしいことですが、私はそうじゃないんです。小さな財産を所有していて、私の土地を発電所にしたがっている人たちに売ろうとしない老人みたいな感じです」と、その信念の固さについて強調している。
かつてはマイケル・キートン版『バットマン』シリーズのメガホンを取り、『ビートルジュース』(1988)の続編、『ビートルジュース2(原題)』も控えるほか、大ヒットしたNetflixドラマ「ウェンズデー」のシーズン2の撮影を2004年4月から予定しているバートンだが、常に続編やシリーズ化することを歓迎というわけではないらしい。
「私の土地から出て行け!うるさい奴め……私の土地はくれてやらんぞ!何を建てたいかなど知らん!ショットガンはどこだ!」と冗談めかしながらも、その口ぶりからは本当に作品を大事に守りたいという意志が伝わってくる。ちなみに『チャーリーとチョコレート工場』でジョニー・デップが演じたウィリー・ウォンカの若い日を描くのが、間もなく公開となる映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』だ。ある種の前日譚とも言える内容だが、バートンはこの作品をどう評価するだろうか。気になるところだ。
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Source:Empire