なぜ実写「ONE PIECE」は首領・クリークを大幅カットしたのか?

Netflix実写シリーズ「ONE PIECE」では、原作漫画の膨大なエピソード数を全8話に集約すべく、登場シーンが大幅にカットされたキャラクターもいた。その一人が首領(ドン)・クリーク。実写版ではあっさりと幕を閉じてしまったクリークの登場だが、これには製作陣による苦渋の決断があった……。
原作漫画における首領・クリークは、サンジが麦わらの一味に加わるエピソードで登場する。イーストブルー最大の海賊団を率いるクリークは、グランドライン突入に失敗した後、海上レストラン“バラティエ”を乗っ取ろうとする。これを阻止すべく、ルフィはクリークと激闘を繰り広げるのだ。
しかし、実写版のクリークは、鷹の目のミホークに艦隊を壊滅させられた挙句、自身も斬られてあっという間に惨敗を喫したのだった。この演出に驚いたファンも少なくないはずだが、脚本・製作を務めたスティーヴン・マエダらも自覚していたようだ。米Varietyのインタビューで製作当時をこう振り返っている。
「ドン・クリークに傾倒せず、代わりにアーロンをシーズン1のラスボスとして扱ったことは、(ファンによって)永遠に議論されるんだろうなと思っていました。」

クリークの出番を減らす代わりとして、製作陣がスポットライトを当てたのが、シーズン1のメインヴィランとして登場した魚人のアーロンだった。ドラマ版のアーロンは、原作漫画での初登場シーンよりも早いタイミングで姿を見せる。「アーロンをバラティエに来させようと決断しました」とマエダが語るように、バラティエでのルフィとアーロンの対峙も意図的な演出だった。
ストーリーの方向性を定めるべく、時に原作からの大胆な脚色が行われたドラマ版。クリークを巡る決断を含め、漫画からの変更点については原作者の尾田栄一郎も公認だったといい、マエダは「尾田先生も祝福してくれました」と語った。
Netflixシリーズ「ONE PIECE」は配信中。
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Source: Variety