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『スター・ウォーズ』銀河のファッションリーダー、パドメ・アミダラの衣装を解説!『ファントム・メナス』編

全世界のファンを熱狂させ続ける『スター・ウォーズ』シリーズ。私も最初に『エピソード1/ファントム・メナス』を観た時、幼心に圧倒された思い出があります。壮大な世界観や戦い、ストーリーはもちろんですが、『スター・ウォーズ』シリーズで私が大好きなポイントのひとつがパドメ・アミダラの衣装です。

パドメ・アミダラ。惑星ナブーの女王、そして銀河元老院の元老院議員。若くして故郷の星を背負い、危機を救い、そしてアナキン・スカイウォーカーを愛するという波乱の一生を送った、その美しく凛とした姿は、同じ女性としてとても魅力的な存在です。

そんなアミダラの衣装、独特で印象深いものばかり! そして、とってもおしゃれですよね。

そこで今回は、パドメ・アミダラのファッションに改めて注目したいと思います。第1弾は『エピソード1/ファントム・メナス』編

少女を女王にする“赤色”

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http://starwars.wikia.com/wiki/Padm%C3%A9_Amidala © 1999 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

こちらはアミダラ女王が登場シーンで着用している衣装です。

どっしりとした重さがありそうな赤の衣装に、これまた重そうなゴールドの髪飾り。赤とゴールドで統一された衣装は威厳に満ちて、正義感と使命感に溢れたアミダラの意思を感じます。おでこに光る赤い宝石は、まるで“第三の目”のよう。大きく広がった襟は、毛皮もついておりゴージャスな印象です。広がった襟に、同じく広がった長めの袖、ウエストは細くすっきりと。縦に入ったゴールドの刺繍が、彼女をすらりと見せています。

アミダラ女王を演じているナタリー・ポートマンは、実は身長があまり高くありません。そんなポートマンに合わせて計算された、華美でいてバランス抜群の衣装なんです。

『ファントム・メナス』の彼女は、パドメというひとりの女性ではなく、“アミダラ女王”としての登場シーンが多くなっています。それゆえ、女王としての威厳を示す豪華な衣装、高貴な印象の赤、朱色の衣装が目立ちます。しかしこの時、アミダラはまだティーンエイジャー。この独特な衣装を着ることで、ひとりの少女が“女王”としての自分を保っている……そんな風にも感じるのです。

民族衣装との関わり

たいへん個性的なアミダラのファッション、そのデザインは世界の民族衣装をモチーフにしたともいわれています。たとえば、こちらの髪の毛が左右に垂れ下がった格好。色はやはり赤とゴールドで統一され、顔まわりには細かいビーズが下がっています。襟にも細かい装飾がたくさん施されて、種類の違う生地で作られたドレスはとても豪華。

http://irresistible-revolution.tumblr.com/post/69094155715/cultural-appropriation-star-wars-and-the-myths-of
http://irresistible-revolution.tumblr.com/post/69094155715/cultural-appropriation-star-wars-and-the-myths-of © 1999 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

それでは、ここでこちらの女性をご覧ください!

http://local-moda.blogspot.jp/2013/01/traditional-headdresses-of-mongolian.html
http://local-moda.blogspot.jp/2013/01/traditional-headdresses-of-mongolian.html

これはモンゴルの民族衣装だそうです。角のように垂れ下がった髪の毛、顔まわりの装飾はアミダラとそっくりですよね!

そして、こちらはグンガンの聖地に到着した際のアミダラの衣装です(この時は影武者ですけど)。赤をベースとしたコーディネートは変わりませんが、森へ出向いているだけに軽装スタイル。にもかかわらず、こんもりとスタイリングされた髪の毛に装飾品が巻かれた髪型が印象的です。

http://www.fanpop.com/clubs/star-wars-the-phantom-menace/images/29272129/title/phantom-menace-photo
http://www.fanpop.com/clubs/star-wars-the-phantom-menace/images/29272129/title/phantom-menace-photo © 1999 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

このアミダラと比較したいのは、こちらの女の子たち。彼女たちは中国・貴州省のミャオ族の女の子です。扇のように広がった髪に、紐をくくりつけたスタイル。アミダラのヘアスタイルは、こうした様々な民族にインスピレーションを受けて作られているのではないでしょうか。

http://www.saiyu.co.jp/feature/ethnic_group_in_asia/
http://www.saiyu.co.jp/feature/ethnic_group_in_asia/

また、『スター・ウォーズ』シリーズの衣装デザインは日本とも大きな関わりがありますよね! たとえばダース・ベイダーのスーツは甲冑が意識されていたり、ダース・モールは歌舞伎メイクのようであったり……。もちろん、アミダラの衣装にも日本のテイストはばっちり加えられています。

http://www.fanpop.com/clubs/star-wars-the-phantom-menace/images/29271653/title/phantom-menace-photo
http://www.fanpop.com/clubs/star-wars-the-phantom-menace/images/29271653/title/phantom-menace-photo © 1999 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

こちらの落ち着いた藤色の衣装、帯といい形といい、まるで日本の着物のよう! ハイウエストでマークされた帯や、ドレスのように広がった裾、腕の繊細な刺繍がかわいいですよね。ヘアアクセサリーは細かい真珠がたくさん。上品な藤色にぴったりな、女性らしい美しいスタイリングです。

ちなみに、このとき侍女が着ている衣装はベルベット生地の単色の赤。侍女の女の子たちとの計算されたバランスも、アミダラのおしゃれの秘密です。

ワントーンでも美しく

そんなアミダラ女王、赤やゴールドの衣装を着ていない時は、ワントーンで統一されたスタイルが多くなっています。

こちらはアラビア風、紫の衣装。上から下まで紫で固められていますが、おしゃれなのは生地が部位によって違うところです。肩から全体にかけてはベルベット、袖はつるつるとしたサテン生地が使われていて、生地によって紫のトーンも少しずつ違っています。こうした細やかなデザインが、アミダラの美しさをより引き立てているのです。

http://rebelshaven.com/SWFFAQ/return.php
http://rebelshaven.com/SWFFAQ/return.php © 1999 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

もちろん、侍女に扮している時の衣装だってこんなにおしゃれ! すっぽりと全身を覆うベルベットのローブは、オレンジから黄色へときれいなグラデーションの仕上がり。ウエストでマークされているようなデザイン、肩がちょっぴり落ちたデザインが、女性を華奢に見せてくれるポイントです。長い袖も動くたびにゆらゆら揺れて、動きやすくも女性らしさを演出しています。

http://seamstressconfessions.blogspot.jp/2012/07/costumes-of-star-wars-padme-amidala.html
http://seamstressconfessions.blogspot.jp/2012/07/costumes-of-star-wars-padme-amidala.html © 1999 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

そして最後は私のお気に入り、ラストシーンで着ているオールホワイトの衣装です!

ウェディングドレスみたいにふわふわの生地、それでいて中はシンプルというバランスの良さ。風車のようなアクセサリーは天女のようで美しいですし、まるで天使の羽のようにも見えます。ロマンチックでかわいくて、しかも聡明なアミダラにはぴったりの衣装だと思います。

http://www.fanpop.com/clubs/star-wars-the-phantom-menace/images/29272515/title/phantom-menace-photo
http://www.fanpop.com/clubs/star-wars-the-phantom-menace/images/29272515/title/phantom-menace-photo © 1999 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

 

いかがでしたでしょうか、『ファントム・メナス』のアミダラ女王の衣装。細かなディテールまで美しい、豪華な服の数々は、見ていてまったく飽きることがありません。

それでは、次回は『エピソード2/クローンの攻撃』のアミダラ・パドメのファッションを特集します!

Eyecatch Image: https://www.youtube.com/watch?v=bD7bpG-zDJQ
http://starwars.wikia.com/wiki/File:EPI_TPM_poster.png (remixed by THE RIVER)
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Moeka Kotaki

フリーライター(1995生まれ/マグル)