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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』にサムライ魂あり ─ 真紅のプレトリアン・ガード、デザインの秘訣は「日本的」

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』より エリート・プレトリアン・ガード
(C) & ™ Lucasfilm Ltd.

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)で、ファーストオーダーの最高指導者スノークの護衛を務めたエリート・プレトリアン・ガードは、サムライや騎士の甲冑を彷彿とさせる真っ赤なアーマーといったビジュアルのインパクトはもちろん、微妙にデザイン異なる各兵が繰り出すアクションも鮮烈な印象を放ち、同作でも人気のキャラクターとなった。同作コスチューム・デザイナーのマイケル・カプランはこのデザインについて、The New York Timesのインタビューで拘りを語った。

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』より エリート・プレトリアン・ガード
(C) & ™ Lucasfilm Ltd.

「かなりサムライ的」

「プレトリアン・ガードには、1950年代のマッスルカーを参考にしました。激しい格闘を行うスタントマンが着用せねばならない。武器も使うわけですから、関節可動域も確保しなくてはいけない。これに失敗しては、アーマーがヒビ割れてしまいますからね。ヘルメットは視界を遮ってるように見えますが、実は薄いスリットが入っていて、そこから完璧に視界を確保できるようになっているんですよ。デザインはかなりサムライ的、日本的ですが、とてもクリーンで、とてもスター・ウォーズ的でしょう。

ニューヨーク・タイムズでのこの発言に加え、さらに書籍『アート・オブ・スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を参照したい。『最後のジェダイ』ライアン・ジョンソン監督は、プレトリアン・ガードのデザインに実務的な機能性を求めたようだ。

「『ジェダイの帰還』で登場した皇帝のロイヤル・ガードはオリジナル・シリーズでも特に好きなデザインだけど、儀仗兵のような性格が強かった。僕はそれをサムライのような、実務的な護衛にしたかった。彼らの第一の任務は、主君の警護なんだから。」

こうしてデザインされたプレトリアン・ガードのスーツは、主にポリエスチレン製の固い板と柔らかい板を組み合わせ、関節部分には柔らかく曲がる板を用いて、伸びる素材で繋ぐことで激しいアクションに耐えられるものに仕上がっている。サムライの刀や斧のような武器を華麗にさばき、惚れ惚れするようなアクションは劇中でご覧になられた通りだ。

なお、このエリート・プレトリアン・ガード2体をセットにした1/10スケールフィギュアが、株式会社壽屋のARTFX+より2018年6月に発売になるという。差し替えパーツとして、頭部3種、武器6種(形状変え含)が付属する。サムライや騎士、マッスルカーといった様々な要素を組み合わせ完成した、うっとりするデザインのプレトリアン・ガードを忠実に再現した壽屋フィギュア、その手に取りながらじっくりとご鑑賞頂きたい。

「ARTFX+ エリート・プレトリアン・ガード」商品ページ:https://www.kotobukiya.co.jp/product/product-0000002821/
壽屋 公式サイト:https://www.kotobukiya.co.jp/

ギャラリー

Source:https://www.nytimes.com/2018/01/13/fashion/michael-kaplan-costume-designer-star-wars-jedis-princesses-kylo-ren-pants.html
『アート・オブ・スター・ウォーズ/最後のジェダイ』フィル・スゾタック (著),‎ ライアン・ジョンソン (著),‎ 秋友克也 (翻訳)、ヴィレッジブックス、2017
(C) & ™ Lucasfilm Ltd.

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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